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スペイン総選挙は14日投開票され、イラクからの撤兵を公約に掲げた野党の社会労働党が事前の世論調査などの予想を覆して、勝利を収めた。選挙直前にマドリードで起きた列車同時爆破テロでイスラム過激派の犯行説が浮上し、世論がイラク戦争で対米協力を貫いた国民党政権への批判に傾いた形だ。日本を含む各国のイラク政策にも影響する可能性がある。
下院は350議席で52選挙区の比例代表制。15日午前5時(日本時間午後1時)現在、開票率99.99%で、社会労働党(改選前125議席)は164議席前後と躍進。アスナール首相の与党の国民党(同183議席)は148議席に激減した。
投票率は77.22%で、前回を約8ポイント上回った。上院259議席のうち208議席を対象にした選挙も14日に行われた。
総選挙の結果を受けて、社労党のサパテロ書記長は「国民は変化を求めた。あらゆるテロとの戦いは今後も最優先する」と勝利宣言した。
国民党の選挙戦を率いたラホイ幹事長は、敗北を認めて「新政権もテロ対策に取り組んでほしい」と要望した。
社労党は15日以降、左派政党との連立交渉に入るが、サパテロ氏が首相に指名されるのはほぼ確実とみられる。
サパテロ氏は今年2月、イラクに派遣している約1300人の軍について「イラクで国連が中心的な役割を果たさない場合撤退させる」と明言し、選挙戦の争点にすえていた。ただ、実際に撤兵に踏み切るかどうかには、不透明な点が残っている。
11日のテロ発生前の世論調査はいずれも、経済政策や国内テロ対策で手腕を発揮したアスナール首相の与党の圧勝を予想。それが覆ったのはテロをきっかけに、イラク問題をめぐる現政権の外交政策が改めて争点として浮上し、逆風となったからだと地元メディアは指摘する。
アスナール首相はブッシュ米大統領、ブレア英首相とともにイラク戦争の「主戦論」を唱えた。一方、昨年3月の開戦前、8〜9割の市民は戦争に反対していた。世論の反発はその後沈静化したとみられていたが、今回のテロを機に再燃した形となった。
テロ発生後の政府の対応も影響したとみられる。政府は、北部バスク地方の独立を求める武装組織「バスク祖国と自由」(ETA)の犯行と決めつけた。だが、イスラム系国際テロ組織の関与を疑わせる証拠が出てきて、「イラク参戦が報復テロを招いた」「テロを選挙に利用している」「不利な証拠を隠しているのでは」との不信感が国民の間で出ていた。
〈スペインの社会労働党〉 1879年創立。1970年代に綱領からマルクス主義を削除し、穏健左派になった。82年12月の選挙で勝ち、書記長から首相に就いたゴンサレス氏は現実路線で高い経済成長を実現。4期にわたる長期政権を維持した。しかし政権末期には高失業率と汚職多発が響き、96年3月の総選挙で中道右派の国民党に敗れた。
(03/15 13:29)
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