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2012年8月10日21時53分
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竹島上陸、韓国内の反応冷ややか 「政治ショー」指摘も

写真:10日、竹島に上陸し、「韓国領」と刻まれた岩の前に立つ李明博大統領=東亜日報提供拡大10日、竹島に上陸し、「韓国領」と刻まれた岩の前に立つ李明博大統領=東亜日報提供

写真:10日、竹島に上陸し、視察する李明博大統領(先頭から2人目)=東亜日報提供拡大10日、竹島に上陸し、視察する李明博大統領(先頭から2人目)=東亜日報提供

 李明博(イ・ミョンバク)大統領による電撃的な竹島(韓国名・独島)訪問は10日、韓国でもトップニュースとして報じられた。だが、国民の世論が「韓国固有の領土」と一致し、争点になりにくい問題だけに、大統領選を前にした与野党とも反応は冷ややか。国民からも「政治ショー」との指摘があがった。

 与党セヌリ党はスポークスマンが談話を発表。「歴代大統領として初の訪問で、それ自体意義深い。日本が歴史の歪曲(わいきょく)をやめない状況でなされ、大統領が領土を守る意思を示した点で大変意味がある」としたが、ごく短いものだった。

 側近の不正が相次ぎ、国民に不人気の李大統領はすでに与党内でも求心力を失っており、大統領選有力候補の朴槿恵(パク・クネ)氏は直接コメントしなかった。与党関係者は「(訪問は)支持率が最低の状況で局面打開を図ったのではないか。それに大統領選では日韓関係は争点にならない。コメントをすれば、当選後、発言内容に縛られるだけだ」と話す。

 一方、最大野党の民主統合党は談話で「大統領がわが国の領土を訪問するのはあり得ることだ」としながらも「(政治的な)局面を転換するための訪問なら、とても難しい問題に行き着くことになる」と警告。同党の有力候補は「イベント政治だ」(金斗官〈キム・ドゥグァン〉前慶尚南道知事)などと批判した。

 竹島問題をめぐって韓国では、「韓国の領土を日本が再侵略しようとしている」とする見解が圧倒的で、政治的な争点にはなりにくい。このため、ネット上の掲示板でも「歴史的な出来事だ」との評価がある一方で、「国民の目をそらすための政治的なショーだ」「大統領なら慎重な姿勢が必要では」とする冷めた意見も相次いだ。

 市民団体「参与連帯」の李太鎬・事務局長は、大統領選に与える影響について「日本との軍事協力(軍事情報包括保護協定)にしろ、慰安婦問題にしろ、李明博政権は一貫した態度を示してきたわけではない。今回のようなイベントひとつで(選挙結果が)影響を受けるようなことはないだろう」と話している。

 ただ、現職大統領による訪問の実現で、与野党の大統領選候補は今後の選挙戦で「当選後、独島に行くか」を問われる可能性がある。歴史認識の問題で対日感情が悪化する中、各候補とも答えは限られる。今回の訪問は、次の政権下での日韓関係にも影響を及ぼすおそれがある。(ソウル=中野晃)

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