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2017年に45回目の開催となった東京モーターショー。メーカー力作のコンセプトカーたちが60余年の歴史を彩りました。めでたく市販されヒットしたクルマもあれば、時代を先取りしすぎた?失敗作も……。代表的な148台を写真と寸評で振り返ります。※2015年の特集をリニューアルしました
東京モーターショーは1954年、東京・日比谷公園で「第1回 全日本自動車ショウ」として始まった(ちなみに英語では最初から「TOKYO MOTOR SHOW」だった)。日本自動車工業会の資料によると、展示車両267台のうち、乗用車はたった17台。トラックが主体だった。
そんな50年代だが、回を重ねるごとに乗用車に光が当たっていく。55年に通商産業省(現経済産業省)が乗車定員4または2人で、荷物を100キロ積めて、価格は25万円という「国民車構想」を掲げ、自動車メーカーも乗用車開発に力を入れ始める。構想がそのまま実現したわけではないが、58年に発売されて「てんとう虫」の愛称で親しまれた富士重工業の「スバル360」など、乗用車が大衆に近づいていく時代だった。
1970年代は、日本車が世界の車と肩を並べ、躍進する時代だった。日本自動車工業会の資料によると、東京モーターショーも70年の第17回に「インターナショナル」をうたうようになった。この年は7カ国、95台の外国車が並んだ。
60年代末ごろから目立つようになった各社のコンセプトカーは、多くが未来志向のデザインを採用し、ノーズが長いスポーツ車だった。欧州のスーパーカーのような外観のマツダ「RX500」(70年出展)、近未来っぽくも現実的な日産自動車「AD―1」(75年出展)、総アルミニウムボディーのトヨタ自動車「軽量実験車」(77年出展)などだ。世界にはいろんなモーターショーがあるが、東京ほどコンセプトカーが多いショーは珍しく、一時は世界的な注目を集めた。
1980年代は、2度のオイルショックを受けた世界的な低成長の時期と、のちに「バブル」と呼ばれることになる日本の好景気の時代に象徴される。東京モーターショーでも、そんな時流が見て取れた。前半は低燃費をうたう排気量1リットルの「リッターカー」の展示も目立ったが、後半はバブルっぽい車が増える。高級セダンでは、「シーマ現象」とまで呼ばれた日産自動車のセダン「シーマ」(87年出展)や、北米でも大ヒットしたトヨタ自動車「セルシオ」(89年出展、現レクサス「LS」)が披露された。高出力スポーツ車も、1千万円近い価格が話題となったホンダ「NSX」(89年出展)などの姿があった。来場者増を受け、ショー会場が千葉市の幕張メッセに移ったのは89年だった。
1990年代は、バブル崩壊を受けて日本の自動車メーカーも元気を失うが、70年代に公害やオイルショックを乗り越えたのと同様、次の時代に向けて力を蓄える時期でもあった。東京モーターショーでは、90年代を象徴する「RV(レクリエーショナルビークル)ブーム」が彩りを添えた。当初は悪路を走れる骨太な車が人気だったが、94年にデビューしたホンダ「オデッセイ」の大ヒット以降は、各社が多人数乗りのミニバンを多く提案するようになる。そして95年、トヨタ自動車「プリウス」が世界初披露される。まだコンセプトカーながら、97年に世界初の量産ハイブリッド車(HV)としてデビューした市販車に近かった。日本自動車工業会の資料によると、99年のショーでは日本メーカーのうち5社がHVのコンセプトカーを展示した。
IT(インターネット技術)時代の幕開けとなった2000年代は、自動車も通信との融合をめざすようになる。東京モーターショーでは、トヨタ自動車とソニーがコラボレーションした「Pod」(01年出展)などの提案もあった。「見る」ショーから「体験する」ショーに変える動きもあり、運転で悪路や安全技術を知ることができる仕掛けもあった。自動車メーカーは「エコカー」で競うようになり、ハイブリッド車(HV)は多様なモデルが展示され、実際に市販された。電気自動車(EV)では日産自動車「リーフ」や三菱自動車「アイミーブ」も披露され、のちに市販化した。水素を燃料として走行時に排ガスを出さない「究極のエコカー」と呼ばれる燃料電池車(FCV)も、技術の発表から、徐々にコンセプトカーの展示へと移り始めていく。
2011年、東京モーターショーは24年ぶりに会場を東京・晴海に移した。08年のリーマン・ショック以降、特に海外勢の出展が減ったこともある。ただ、日本メーカーを中心に出展内容は引き続き時代を取り込みつつ先進性を保っている。11年は東日本大震災が起きたこともあり、電気自動車(EV)のバッテリーがいざというときの住宅の電源になるといったアピールも目立った。13年のショーになると、コンセントからの充電もできるプラグインハイブリッド車(PHV)の出展も増えてきた。そして「究極のエコカー」とされる燃料電池車(FCV)では、トヨタ自動車が14年に「MIRAI(ミライ)」として売り出す世界初の量販車が、ほぼ市販に近い形で展示された。一方で、車離れが進む近年は来場者数が減り続けている。バブル経済期の前後には200万人ほどが訪れていたが17年は77万人だった。19年は、熱心なファン以外の層を開拓しようと、自動車業界の仕事体験などファミリー向けの企画や、電機や通信など、ほかの業界の展示も呼び込んだ。
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日本自動車工業会は9月21日、10月に開く東京モーターショーの概要を発表した。国内では車の人気に陰りが見え、他地域のショーに勢いを奪われつつある。VR(仮想現実)を使った展示などで新機軸を打ち出し、打開を図る。
60余年の歴史を彩った、メーカー力作のコンセプトカーたち。めでたく市販されヒットしたクルマもあれば、時代を先取りしすぎた?失敗作も……。代表的な139台を写真と寸評で振り返ります。
世界11ヶ国から合計160社が参加し、約81万人が訪れた。新しい技術を載せた試作車や、環境への配慮を売りにした販売予定の車が並んだ。
2年に一度のクルマの祭典、東京モーターショー。意外と知らない数字のあれこれを「トリビア」としてまとめてみました。
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