「大崎とかけて、『おさき真っ暗』。昔は山手線29駅の中で下から数える利用客数で、こんな風に揶揄(やゆ)されていました」。しながわ観光協会理事の綱嶋信一さん(67)は振り返る。 古くは京浜工業地帯の…[続きを読む]
電車を降りると、聞き覚えのある発車メロディーが耳に入ってきた。名画「第三の男」のテーマ曲。でも、今ではエビスビールのCMを連想する人の方が多いかもしれない。 潤いを求めるのどを制止し、駅前の「大沢…[続きを読む]
スクランブル交差点の人波の中で、ハイ、ポーズ! 45秒の青信号の間に、2千人以上が行き交う渋谷駅前の交差点は今や、世界的な観光名所。東西に延びる宮益坂、道玄坂の繁華街へとつながる玄関口だ。 渋谷…[続きを読む]
不夜城のネオンが輝きを放つ新宿・歌舞伎町。スマホで通りを撮影する若者がレンズを向けた先には、「ゴジラ」がビル屋上から顔をのぞかせていた。 ゴジラは「ガオーン!」とおなじみの鳴き声を上げ、口から煙を…[続きを読む]
池袋駅の北改札を出ると、フクロウの石像の周りを若者が取り囲む。待ち合わせスポットとして有名な「いけふくろう」だ。 駅の西口には木々などでつくった、フクロウ親子のモニュメントがたたずむ。駅かいわいの…[続きを読む]
針金を使ってヤシの繊維の束を巻き、最後に二つに折り曲げる。さて、何を作っているでしょう? JR板橋駅から徒歩10分に、創業110周年を迎えた「亀の子束子(たわし)西尾商店」の本社がある。戦火も免れ…[続きを読む]
30段の階段を駆け上がると、「富士山」の山頂に立った。戦後しばらくまでは、ここから本物が拝めたという。 JR十条駅から徒歩10分ほどの住宅街には、江戸時代から地域の人たちに「お冨士さん」と呼ばれて…[続きを読む]
まだ日も昇らない3月下旬の日曜日。午前5時半に赤羽駅に降りた。駅から5分、石段を登り、静勝寺(じょうしょうじ)に向かった。 創建約400年。禅寺の第40代住職、高崎忠道さん(57)が迎えてくれた。…[続きを読む]
オギャーと生まれた赤ちゃん、小学生、夫婦、家族、そして年老いて最期を迎えるまで、人の一生を線路がつなぐ。 北赤羽駅から少し離れると、そんな看板が目に入った。「ここは何ですか?」。記者のぶしつけな質…[続きを読む]
ジャニーズのアイドルに、誰もが知っているあの有名俳優――。数々の芸能人が撮影に訪れたドラマのロケ地があると聞き、駅から20分ほど歩いて「舟渡大橋」に向かった。 「あぁ、『相棒』の撮影をしてたよ」「…[続きを読む]
戸田公園駅(埼玉県戸田市)の駅ビル「ビーンズ」で2月、蜜ろうでハンドクリームを作る催しが開かれた。クリームは、市商工会がビル屋上で育てる西洋ミツバチの蜂蜜「戸田ハニー」から派生した商品だ。 地域の…[続きを読む]
戸田駅到着直前、車窓から、ビルの屋上で青いタキシードを着てグランドピアノを弾いている白髪巨漢のおじさんの姿が目に入る。 看板やロゴはない。「ピアノに関する会社があると一目でわかる」と、「ピアノ運送…[続きを読む]
北戸田駅から西へ約2・5キロの荒川河川敷に、ヤクルト戸田球場がある。40年前にできた、プロ野球・東京ヤクルトスワローズの2軍ホームグラウンドだ。有料の267席だけでなく、土手からも観戦ができる。風に…[続きを読む]
埼玉県の旧浦和市(さいたま市浦和区、南区など)は熱狂的な応援で知られるサッカーJ1浦和レッズのホームタウン。武蔵浦和駅から歩いて約15分。レッズファンなら思わず足が止まってしまいそうな銭湯がある。そ…[続きを読む]
中浦和駅から閑静な住宅街を歩くこと数分。さいたま市南区の別所沼公園は、親子連れや沼の周囲を走るランナー、釣り糸を垂れるお年寄りらに人気だ。この静かな公園で2015年、ある「連れ去り事件」が地元をにぎ…[続きを読む]
南与野駅(さいたま市中央区)の北側で東西に延びる国道463号。西へ、荒川を越えて埼玉県所沢市まで約17キロにわたって2400本以上のケヤキが植えられ、「日本一長いケヤキ並木」と称される。近くに埼玉大…[続きを読む]
昨年亡くなった蜷川幸雄さんが芸術監督を務めていた「彩の国さいたま芸術劇場」(さいたま市中央区)。与野本町駅はその玄関口だ。 駅開業9年後の1994年に劇場ができた。著名な俳優を起用したシェークスピ…[続きを読む]
埼玉県の旧与野市は、2001年に浦和、大宮両市と合併し、さいたま市となった。区名には残らなかったが、駅名が旧市をしのばせる。 その一つが北与野駅だ。さいたま新都心の開発などで街の姿が変わる中、駅名…[続きを読む]
「車輪の直径はどれくらい?」「レール幅は?」。大宮駅西口にある東北新幹線の車輪モニュメントを前に、地元大宮観光ガイド会の中島留男さん(69)がクイズを出した。 耳を傾けるのは、地元の魅力を再発見し…[続きを読む]