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アサンジュ氏逮捕後も公開 ウィキリークス強気崩さず

2010年12月8日1時55分

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 民間の内部告発情報サイト「ウィキリークス(WL)」の創設者で編集長のジュリアン・アサンジュ容疑者(39)が7日、英捜査当局に逮捕された。WLを抑え込みたい米国など関係国当局は「朗報」と受け止めているが、ネット上ではアサンジュ編集長を支援する機運がこれまで以上に盛り上がり、勢いづいている。世界中の支援サイトを通じた機密公開の輪も一層広がりそうだ。

 「いい知らせだ」。AFP通信によると、アフガニスタンを訪問中のゲーツ米国防長官は逮捕の知らせにそう語った。米保守系メディアのサイトには「彼がテロリストだからだ」「(スパイとして)軍事法廷にかけるべきだ」といった声が次々と書き込まれている。

 これに対し、AP通信によると、WLの広報担当クリスティン・フラップソン氏は7日、「逮捕は組織としてウェブ上に機密を流すことを妨げるものではなく、業務に変更もない」と話した。実際、WLのサイトでは逮捕後、外交公電の新たな公開が進んだ。

 WLの支援グループのサイト「WLセントラル」は同日、「アサンジュ氏が沈黙すれば、我々にも同様のことが起きる。立ち上がり、はっきり声に出そう」と、寄付や発言による支援を求める声明を載せた。10日に開催予定のシドニーでの抗議行動への参加も広く呼びかけている。

 「アサンジュ氏に正義を」と題したサイトも逮捕直後に誕生。アサンジュ編集長の保釈を退けたロンドンの治安判事裁判所の前での抗議デモを呼びかけた。ツイッター上では「米英、スウェーデンや関連の企業の不買運動を起こそう」といった書き込みが続いている。

 WL側が強気の姿勢を崩さないのは、入手した約25万件に及ぶ米外交公電を「人質」にとっているからだ。すでに英紙ガーディアンなど欧州の有力メディアに公電を渡しており、各紙は独自に精査して報道する見通しだ。アサンジュ編集長は、WLが閉鎖の危機に追い込まれるなど不測の事態に陥った際、外交公電の暗号化ファイルを解除し、不特定多数の人々が情報にアクセスできるようにする、とも警告している。

 外交公電がさらに暴露されるのに神経をとがらせる米国など各国政府は、WLと契約するサーバーのサービス停止を事業者に求めている。しかし、WLが直接使うサーバーを止めても、暴露の全面的な封じ込めは容易ではない。支持者が次々と同内容のサイト(ミラーサイト)を立ち上げているためで、逮捕でこの動きが強まる可能性がある。

 アサンジュ編集長の訴追についても曲折が予想される。ロンドンの治安判事裁判所は編集長の身柄を14日まで拘束するとしているが、スウェーデン移送の是非をめぐる審理は2〜3カ月かかる可能性があるという。(稲田信司=パリ、藤えりか)

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