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世界貿易機関(WTO)の決定機関である一般理事会は30日、途上国にエイズ治療薬などの安いコピー薬の輸入を認める制度づくりで合意した。29日未明、一部の国から異論が出て、正式合意が持ち越されていた。
9月にメキシコで開かれる全体閣僚会議までに決着させたいWTOは、スパチャイ事務局長が「人道上からも、WTOの信頼性を保つためにも合意が必要」と加盟国を説得し、採択にこぎつけた。受益者となるアフリカ諸国も交渉をまとめるよう訴えた。
制度は、特許権の保護をうたった貿易関連知的財産権(TRIPS)協定の例外となるもので、エイズ、マラリア、結核などの感染症治療薬が中心となる。感染症以外でも、途上国が公衆衛生上、必要とする薬については特許料免除のコピー薬供給に道が開かれた。
エイズ治療薬の場合、正規価格の1割程度で同じ内容のコピー薬を輸入できるとみられており、成人のエイズウイルス(HIV)感染率が最高で4割近くに達する南部アフリカ諸国などは、大きな恩恵を受ける。
また、05年までに途上国で300万人のHIV感染者が投薬治療を受ける体制をつくる、との世界保健機関(WHO)の計画実施にも弾みがつくことになりそうだ。
途上国はすでにエイズ治療薬などのコピー薬を自国内で製造することが認められており、今回の合意は、コピー薬の製造能力がないアフリカなどの後発開発途上国(LDC)が主要対象となる。メキシコやシンガポールなど開発度の高い途上国11カ国は、緊急事態の場合に限り、制度を利用することを宣言した。先進国は対象外。
(08/31 10:10)
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