東京・秋葉原で通行人ら17人が死傷した無差別殺傷事件で、殺人未遂容疑で逮捕された派遣社員加藤智大(ともひろ)容疑者(25)が警視庁の調べに「親とはうまくいっていない」などと生い立ちに問題があったという趣旨の供述をしていることがわかった。事件直前の携帯サイトにも親への反発が書き込まれており、家族や派遣先への不満を募らせ、社会からの孤立感を深めていったことが事件の背景にあると同庁はみている。
加藤容疑者が事件4日前に書き込んだとされる携帯サイトの掲示板には、「親に無理やり勉強させられてた」「中学生になった頃には親の力が足りなくなって、捨てられた」などと書かれていた。
加藤容疑者はこれまでの調べに、「仕事がうまくいかずむしゃくしゃした」などと供述。派遣先の工場で事件3日前にトラブルがあったことがわかっており、「仕事の境遇に不満があった」と話しているとされる。加えて、家族との関係や生い立ちについても話し始めているという。
加藤容疑者は青森市で生まれ育ち、両親と弟と暮らしていた。進学校で知られる地元の県立青森高校を卒業後は家族と離れ、岐阜県内の自動車整備関連の短大に進学。その後は宮城県や埼玉県、茨城県、青森県、静岡県の工場や運送会社で、派遣社員などとして働いていた。
加藤容疑者は調べに、「親とうまくいっておらず、地元を離れてからはほとんど実家に帰っていない」と話し、「親は厳しかった」などとして、関係が良好でなかった旨を話している。「自分の人生は高校に入るまでは順調だったが、その先は思うように進まなくなった」などとも話しているという。
事件を悔やむような言葉も口にし、自分の生い立ちを語る時には涙を見せることもあるとされ、「小さい物音でも目が覚める。よく眠れない」と漏らしているという。