鹿島、初の年間王者 カズ猛追、初得点王
Jリーグ
(等々力、観客21,074人)
ヴェルディ 川崎 |
5 |
3−0
2−0 |
0 |
鹿島 アントラーズ |
【得点者】
前18分マグロン
前20分中村
前37分三浦知
後0分マグロン
後37分三浦知 |
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【得点者】
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■「ジーコ・ファミリー」1シーズン耐えた
4年目にして最長のリーグ戦。桜もつぼみのころから木枯らしが舞う季節まで、開幕から238日目の優勝決定。過酷な戦国リーグを制したのは、強固な「基盤」があった鹿島のサッカーだった。
今季テクニカルディレクターとして復帰したジーコを中心に、家族のようなまとまりは間違いなく16チームで最高。フロントと現場がぎくしゃくしたり、戦術に選手が不信感を持つチームが多い中で、それは際立つ。終盤、他の上位陣が崩れるのを横目に「ジーコ・ファミリー」は揺るぎなかった。
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| Jリーグ杯を囲み、喜び合う鹿島の選手たち |
フィールドでは「全員で守り全員で攻める」というカルロス監督の戦術が展開された。前線の選手も常に走り、プレッシャーをかけ続ける。その戦術の花を咲かせるための土台づくりにも怠りはなかった。
開幕前のブラジル合宿では砂浜をとにかく走った。夏の北海道合宿でも午前中は体力練習ばかり。長距離走、サーキットの繰り返し。しかも蓄えた体力は枯らさない。昨年まで自由だったシーズン中の筋力トレーニングが義務化された。毎週月曜はマルセーロ・フィジカルコーチが白板に個別練習内容を書き込み、選手は黙々と取り組んだ。
厳しい試合をPK戦に持ち込み、3試合で負けはしたが勝ち点を加点。それも苦しい練習がもたらした報酬だ。「シーズンが深まっても最高の体調だった」と増田。目先の試合ばかりにとらわれない練習が、長期の今季にぴたりと合った。
夏、レオナルドが移籍で抜けるという危機があったが「守り」の基本に戻ることで切り抜けた。ジョルジーニョは前線への攻撃参加を控え、本田とともに中盤を固めた。守りの安定感が勝利の原動力となった。
熱いサポーターの力も大きかった。相手のチャンスでのFK、CKにブーイングを浴びせたり、きたない言葉を投げかけたり、ときに相手選手バスを取り囲んだりする過熱姿勢に批判もある。しかし、これも地域密着の基盤づくりが奏功した「戦力」といえなくもない。相手チームはカシマスタジアムでの試合を嫌がった。地元では結局14戦で13勝。負けたのはPK戦にもつれた広島戦だけだった。
「1年目の優勝は勢い、今回は底力」というのは古川。サッカーブームの風に乗って快進撃した93年の優勝とひと味違う、確かな感激が、選手にもチーム関係者にも残る。(恵藤公浩)
<長い間よく戦った ジーコの話> 緊迫した試合が続き、きょうはフッとしたものが出た。だけど、長い期間、集中力を切らさずに戦ってきた選手をほめたい。
<穴あいてから力強く 鹿島・カルロス監督の話> 途中でレオナルドという偉大な選手が抜けたが、選手一人ひとりが穴を埋めるために努力してよくやってくれた。レオナルドがいなくなってからの方が、精神的、技術的にもかえって力強かった気がする。チャンピオンファイナルも、新たな目標として狙う。
■「勝って決めたかった」 古川
優勝が事実上決まっていたことが、鹿島の選手の動きを鈍らせたのか。中盤を完全に支配され、最終ラインもガタガタに。優勝決定試合は今季最多の5失点という散々なものになった。
決して戦意なく試合に臨んだわけではない。川崎にはJリーグ初年度のチャンピオンシップで屈辱的に敗れている。「あの悔しさは、今も忘れない」と本田は話していた。
キックオフから動きに切れがない。3失点で折り返したハーフタイムにはジーコのしっ責が飛ぶ。後半、途中から新人のFW柳沢を投入した。それでも流れは最後まで変わらなかった。
「勝って決めたかったから、悔しい。でも優勝は優勝ですからねえ……」。次々と川崎の猛攻を受けたGK古川は話した。
<選手喜びの声>
○本田泰人主将 表彰式でJリーグ杯を高々と掲げ「1シーズンは、長かったような短かったような……。優勝杯をキャプテンとして受け取ることが、今季の目標だったから、感激した」
○秋田豊 「今季は勝つことで自信になっていった。集中力の高い試合がここ数試合続き、最後の試合はガクッときてしまいましたね」
○柳沢敦 優勝決定の試合に後半途中から出場。新人で味わった優勝に「試合に出たい、と思っていたからいい経験になった。いまはサッカーをやっていて楽しい」
○ジョルジーニョ 「選手それぞれが頑張った優勝。(今季で鹿島との契約期間が切れるが)あとのことは10日にジーコと話し合う。私としてはもう2年続けたいと思っている」
■ゴタゴタ続きの川崎「せめてタイトル狙った」
優勝を決めた鹿島の選手が大歓声に包まれるフィールドで、「ヒーローはこっちだ」といわんばかりに、川崎の選手が三浦知を抱き上げた。3度、4度と宙に舞う。4年ぶりにチームに戻った兄の泰年は、頭を何度もなでて祝福した。
序盤から、だれものパスが三浦知へと向かっていた。前半37分、北沢のシュートのはね返りを左足で決め、今季初の得点王単独首位に。「サッカーは11人でやるもの。チームメートのおかげ」。ジェノア(イタリア)での1年を終えた昨夏以降、繰り返してきた言葉に実感がこもった。
かといって、ただ待っていたわけでもない。自身、ヒールキックを含む巧みなパス出しを再三みせた。後半開始直後、マグロンのアシストも三浦知だった。
今年の川崎は騒動が続いた。シーズン途中の監督交代、ラモスをはじめとする主力選手の相次ぐ離脱……。一丸となれない状態が長びき、10試合を残して優勝戦線から脱落した。
そんなやり切れなさがかえって、闘争心に火をつけたのか。春先に二度痛め、まだ完治しない右足をひきずりながら、「せめてこのタイトル(得点王)だけは……」。29歳のエースの熱意とともに、チームが最後にまとまった。
終盤12試合で12ゴール。ここ2試合は5ゴール。2カ月前に単独トップ(70得点)に立った歴代通算得点王の座をひた走る。1993年5月、リーグ初ゴールを決めたのも等々力での鹿島戦。当時、川崎はラモス、鹿島はジーコ中心のチーム。日本選手の地位確立?には「まだまだ」と謙虚だった。(杉山圭子)
○川崎・レオン監督の話 チャンピオンチームに5―0で勝ち、三浦知が得点王になったのは喜ばしい。もし、前後期に分かれていたら、後期優勝も可能だったし、ナビスコ杯も決勝まで行った。満足している。
◆鹿島「ホーム」14戦13勝
月・日 相手 会場 勝敗 得点者
3・16 清水 カシマ ○4−1 マジーニョ2、長谷川2
20 広島 広島広 ○2−1 レオナルド、長谷川
23 京都 カシマ ○5−1 長谷川2、黒崎、マジーニョ、レオナルド 30 平塚 国立 ●0−1
4・ 3 柏 カシマ ○5−1 マジーニョ、ジョルジーニョ、室井、長谷川、黒崎
6 福岡 博多 ○4−2 長谷川、黒崎2、レオナルド
13 横浜マ カシマ ○3−1 長谷川、レオナルド、増田
17 磐田 磐田 ●2−2 ジョルジーニョ、レオナルド
(PK3−4)
20 浦和 秋田 ○1−0 熊谷
27 川崎 カシマ ○2−1 増田、長谷川
5・ 1 名古屋 瑞穂陸 ●1−3 マジーニョ
4 市原 国立 ●2−3 黒崎、レオナルド
11 ガ大阪 カシマ ○4−0 マジーニョ、長谷川、O・G、相馬
15 セ大阪 カシマ ○1−0 長谷川
18 横浜フ 国立 ●1−1 マジーニョ
(PK5−6)
8・28 市原 カシマ ○2−0 内藤、ロドリゴ
31 ガ大阪 万博 ○1−0 柳沢
9・ 7 セ大阪 神戸 ○4−2 柳沢2、ロドリゴ2
14 横浜フ カシマ ○2−1 柳沢、長谷川
21 清水 日本平 ○2−0 柳沢、黒崎
28 広島 カシマ ●1−1 増田
(PK8−9)
10・ 2 京都 西京極 ●0−1
5 平塚 カシマ ○2−0 真中2
16 柏 柏 ●0−1
19 福岡 カシマ ○3−1 増田、ロドリゴ、真中
26 横浜マ 山形 ○1−0 マジーニョ
30 磐田 カシマ ○2−2 マジーニョ2
(PK4−3)
11・ 2 浦和 国立 ○0−0
(PK5−4)
6 名古屋 カシマ ○4−2 真中2、マジーニョ、相馬
9 川崎 等々力 ●0−5
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