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◆中日6―1西武 日本シリーズ第5戦
眉一つ動かさなかった。6回1死、細川にスライダーを左前へ運ばれる。初めての走者にも、川上の表情は変わらない。「いつか打たれると思っていた。井端は(完全試合だと)言ってましたけどね」。8回127球を投げて1失点。エースの責任は十分に果たした。
第1戦。負けはしたが、今季終盤から投げ始めたシュートで右打者が並ぶ西武打線の内角をえぐった。「そのイメージが相手には残っていると思った」。この試合、配球を変えた。
内へ外へ、緩いカーブを散らす。同じコースを直球や鋭いカットボールで突く。時にフォークを見せ、今季初というスライダーも使った。緩急、高低、そして左右。「今日がシリーズ最後(の登板)かもしれないから」。持てる力の、すべてを駆使した。
中軸への攻め方が象徴的だ。フェルナンデスにはフォークと直球を投げ分けた。3打席連続三振。カブレラへの決め球はすべて異なる。第1打席は外角へのカーブ。空振り三振。第2打席はシュートを詰まらせた。遊ゴロ。7回の第3打席、外角いっぱいへ143キロの直球を決めた。前のめりになって、カブレラは見送った。
「今日は球種、コース全部すごかった。大した投手」。谷繁はうなる。落合監督も「打者出身として言わせてもらうと、きちっとした攻められ方をすると、打てない」と最大級の賛辞だ。川上の右腕が50年ぶりの栄冠を、ぐいと引き寄せた。
〈中日・落合監督〉 これで相手より優位に立ったという気持ちはない。四つ目を勝たないと、落ち着けない。とにかく、目の前の試合を全力で勝ちに行く。名古屋に帰れば、ファンの声援もすごいだろうし、励みにしたい。
(10/23 11:05)
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