6勝目をあげた楽天・岩隈=戸村登撮影
(16日、楽天8―2西武)
規定投球回に達しているパ・リーグの投手でただ1人、被本塁打ゼロ。楽天の岩隈が、12球団一の63本塁打を誇る西武打線の前に立ちはだかった。「勝ちたい気持ちが強く、全力で飛ばしていった」。7回2失点で最多勝争い単独首位の6勝目を挙げた。
フルスイングしてくる相手を恐れず、伸びのある速球と140キロ近いフォークで低めを攻める。2回、ブラゼルに速球を3球続けて見逃し三振。3回のボカチカはスライダー、フォーク、フォークで三球三振。打線の核を3球勝負でねじ伏せた。「ブラゼルは打ってこないと思った。ボカチカ? 9番だし、何でも振って来るだろうと」。完全に見下ろしていた。
近鉄時代からの相棒・藤井との呼吸も抜群だった。2回、同点とされ、なお1死二、三塁。ノーサインでスクイズを外し、切り抜けた。
マウンドで事前に打ち合わせた。「走ってきたら外せ。おれが捕るから」と藤井。岩隈は細川がバントの構えを見せた瞬間、コースを外角高めに変え、147キロの速球を投げ込んだ。空振りで三塁走者は憤死。勝負の流れを引き寄せたバッテリーの技術は、野村監督をも「見事だね」とうならせた。(稲崎航一)