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J1、J2ともに残り3試合。今季のリーグ戦も大詰めである。ポストシーズンに目を移せば、3年ぶりにチャンピオンシップが行われることが確定。横浜―浦和だろう。J1、2の入れ替え戦もスリル満点。こちらの行方はまだまだ予断を許さないが、今のところセ大阪―山形になりそうだ。いずれにせよ、久しぶりに12月に入っても熱い戦いが楽しめる。
今季は「さいたま」の年だった。J1浦和はステージ初制覇、J2大宮は2位でJ1初昇格(まだ決まったわけではないが、間違いない)。そして女子は、Lリーグ1部(L1)でさいたまレイナスが初優勝。レイナスを軸とした埼玉県チームは、国体の成年女子の部でも優勝。そういえば国体の開催地も今年は埼玉県で、もっと書けば、プロ野球の日本一も所沢が本拠の西武ライオンズだった。
浦和レッズといえば、かつての不名誉なあだ名は「リーグのお荷物」。93年のリーグ発足から数年は下位が定位置だった。それだけに12年目での初栄冠は感慨深い。
今季は第2ステージに入って、他の追随を許さない圧倒的な戦いぶりだ。選手も監督もすごいが、フロントの打つ手もことごとく当たる。一番わかりやすいのはDF陣の補強だ。開幕前には「高さが足りない」と、闘莉王を補強。6月には、開幕後もけがの癒えないニキフォロフの代わりにトルコ代表のアルパイを連れてきた。7月のキリンカップで坪井がけがをすれば、ブラジルからネネを呼ぶ。復帰後の坪井の出場が心配されるほどの充実ぶりだ。
では、10連勝でJ1昇格目前の大宮はというと、チームコンセプトは「まずは守備」。選手としてプロ経験のない三浦監督の堅実さが実を結んだ。浦和のような派手さはないが、気づけば競り勝っている。ここがすごい。この2チーム、ともに20日の試合に勝てばそれぞれ優勝、昇格が決まる。埼玉県民にとってはたまらない一日となるだろう。
女子の「さいたま」はというと、すでに国体、リーグを制した。次の目標は12月に始まる全日本女子選手権。勝てば3冠。しかも決勝は初めて、天皇杯と同じ元日の国立競技場が使われる。アテネ五輪で女子サッカーに注目が集まったシーズンの最後にふさわしい晴れ舞台だ。
「レッズも調子いいみたいだし、我々も勝ってサッカー所、さいたま復活に貢献したいね」。うれしそうにしてくれたのはレイナスの監督、元レッズのDF田口禎則氏(39)、その人である。人気者レッズと比べ、レイナスでの活動は苦労の連続だったという。
大企業の支援はゼロ。1口3000円で個人後援会員を募り、監督自らが営業マンとなって地元の中小企業にサポートを依頼してまわった。さいたま市からも支援を受け、年間活動費の1200万円を何とか確保。「さいたまの人たちのサッカーに対する理解があってここまで来た」。田口監督の誇らしげな顔を見ると、つい応援したくなる。
元日の決勝、女子はレイナスが3冠達成、そして男子は、浦和もしくは大宮が天皇杯優勝(浦和―大宮は、双方が順調に勝ち上がっても、残念ながら準々決勝でつぶし合う)。「さいたまイヤー」の締めくくりを飾る日に、こんな初夢が待っているかもしれない。想像するだけで楽しいではないか。
ちなみに私は、埼玉とは何かと比較され、ライバル関係にある千葉県の出身。個人的にはちょっと悔しい。来季こそ、「ちばイヤー」が待っていると信じたい(レイソルとジェフ、そしてマリーンズ。気合だあー)。(平井 隆介)
(11/11 11:57)
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