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エッセイスト旋丸巴(つむじまる・ともえ)さんの筆致はストレートで心地よい。「馬券なんて所詮(しょせん)は物欲と射幸心の塊だけど」「正直申し上げて、まあ、ほめられた映画ではない」という具合に歯切れがよい。だから説得力がある。
日本中央競馬会(JRA)の04年JRA賞馬事文化賞に選ばれた旋丸さんの著書「馬映画100選――銀幕に踊る馬たちが描いたホース・シネマ・パラダイス!」(源草社)は快作だ。
(1)馬が主役かテーマ(2)馬や馬が関係する競技などが描かれたもの(3)馬がかなりの時間登場する(4)馬による優れたシーンがある(5)馬の描き方が映像作品上重要な意味を持つ、という独自の基準を設け、その中から100作品を取り上げて解説する。
45年の米映画「緑園の天使」は少女ベルベットが手に入れた暴れ馬パイが世界最高峰といわれる障害レースのグランドナショナルに出走する物語である。旋丸さんは「主演馬」の魅力を解き明かし、同作品を「愛馬映画のバイブル」と絶賛する。
大阪に生まれ、北海道の大学を出て、東京で就職した旋丸さんは、自宅で馬を飼いたくて夫と北海道へ移り住んだというほどの馬好きだ。さらには無類の映画好き。好きなものを同時に語る口調は自然と熱を帯びる。この本を読むと、ビデオやDVDを買いたくなることは間違いない。
(01/14 17:00)
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