現在位置:asahi.com>スポーツ>コラム>舩越園子 素顔のプロたち> 記事 ![]() 世界一の先 引退見据え2008年05月01日 米女子ゴルフ界は史上4人目のタイ記録となる4週連続優勝をやってのけたロレーナ・オチョア(26)の快挙で沸いている。今季6試合中5勝を挙げた勢いは、とどまるところを知らない。
だが、上昇気流に乗るオチョアの胸の中に「引退」の2文字が常に宿っていることは、あまり知られていない。 06年秋。米ツアー参戦わずか4年目にして初の賞金女王に輝いた。しかし、オチョアは自らの「スピード出世」に心から満足してはいなかった。「何年も連続して君臨できなければ本物じゃない。私はまだ1年だけ」 翌年。全英女子オープンを制覇し、初のメジャータイトルを獲得。年間8勝を挙げ、2年連続で賞金女王になった。 それでもまだ満足しきっていなかったからこそ、オチョアの快進撃はいまなお続いているのだろう。今年はクラフト・ナビスコ選手権でメジャー2勝目を果たし、お次は年間グランドスラム達成を「もちろん考えている」。 もはやオチョアは誰もが認める女子ゴルフ界の世界一だ。しかし彼女はそう呼ばれたくてプレーしているのではない。「私は世界ナンバーワンだと堂々と言える選手になりたい」。基準や尺度は、あくまでも彼女の胸の中。決めることができるのは彼女自身だ。 なぜ、世界一になりたいのか。世界一になったら何をしたいのか。そう尋ねたことがある。オチョアの返答はこうだった。「ナンバーワンになってから5〜6年プレーしたら、ゴルフから離れて普通の生活がしたい。希望としては32歳か33歳ぐらい。結婚して平凡な家庭生活を送りたい。それが人生の幸せです」 心に決めたことをすべて努力で実現してきたオチョアだ。早期引退・結婚の意志も貫くに違いない。世界の頂点に立つことは彼女の人生の折り返し地点。「私はナンバーワンになった」と自認したその日から、引退へのカウントダウンが始まる。 ファンとしては謙虚で愛らしいオチョアの笑顔と豪快なプレーをいつまでも眺めたい。彼女の活躍に心から拍手を送りたい。しかし、躍進すればするほど引退が近づくのだと思うと、拍手する手を一瞬止めてしまうことがある。 (在米ゴルフジャーナリスト) PR情報 |
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