
2008年5月9日
田中史朗
166センチ、72キロの小柄な体に童顔。初の日本代表入りを果たしたSHは、周りから「中学生」といじられる。「なぜ、僕が選ばれたのか。理由がわからないんです……」。本人は真顔で首をかしげる。
その理由を日本代表のカーワン・ヘッドコーチに尋ねると「彼はベビー・アサシン(暗殺者)。本当にタフなんだ」。ピッチに立てば心もとない印象は一転。見上げるほど体格の違うFWをタックルで仕留め、接点での球の奪い合いを苦にしない。ここぞ、で繰り出すサイド突破も効果抜群。京産大から三洋電機に加入した昨季、元ニュージーランド代表のSOブラウンとハーフ団を組み、素質が花開いた。トップリーグ新人王に輝き、チームの日本選手権初優勝に貢献した。
代表チームでは、さっそく壁を感じている。三洋よりSOとの間隔が広く「僕のパス能力の限界ぎりぎり」なのだそうだ。3日のアラビアンガルフ戦に途中出場して初キャップを得た感想は「定着したいけど、競争は厳しい」。悩む日々が成長を加速させる。俊敏さと激しさは、日本の正統派SHの伝統を受け継ぐ。
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たなか・ふみあき 京都市出身。07年度から三洋電機。昨季はチームの全公式戦に出場。伏見工時代は高校日本代表、23歳以下日本代表なども経験。目標のSHは元豪州代表のグレーガン。23歳。