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現在位置:asahi.com>スポーツ>サッカー>日本代表> 今月のオシム

今月のオシム

サッカー日本代表、オシム監督の「語録」を月に1回、まとめて紹介していきます。

10月のオシム

 ■最近の試合内容について情報を交換した。選手がどんな調子か、どんなことがあったのか、何が変わったのか、何か新しいチャレンジをしているかどうか。そういうことに注目している。(12日、スタッフ会議後)
 ■新しいGKを発見した。未来のサッカーはこうなるかもしれない。ボールを扱える選手が(多く)いれば、攻撃が1枚増えるわけですから。(13日、ナビスコ杯観戦後。交代枠を使い切った横浜マのGKが退場し、DFが急きょGKに)
 ■シーズン終了間際で選手が疲れていたり、サッカーに対して満腹していたりする選手が何人かいる。簡単ではない状況で準備しなければならない。肉体的、精神的な疲労を克服できるか。選手一人一人が試されている。(14日、17日のエジプト戦に向けた練習で)
 ■代表を作る中心的なグループに加わっている選手の数を広げたい。11人だけがレギュラーではない。もっとたくさんのレギュラーがいる状況を作りたい。いつも中村俊、高原、稲本などの欧州の選手が使えるわけではない。(16日、エジプト戦の前日記者会見で。試合の目的を語る)
 ■監督に就任してから1年以上たったが、中心メンバーはほとんど変わらない。国内の選手だけで代表チームを編成することが可能だ。(17日、エジプト戦後の記者会見で。国内組で快勝)
 ■コンビネーションなどいくつか良い部分があったが、満足してはいけない。誰かが水を差して台無しにする可能性はある。常に良くなる余地を残しておくことが、チームを進歩させる上で重要なことだ。その上で、メンバー選考や方向性が今のままでいいのか、議論を戦わせてもいい。ただ私に好みを変えろとおっしゃっても無駄なことだが。(17日、エジプト戦後の会見で)
 ■双子が欲しいと思っても六つ子が生まれてしまうことがある。サッカーでも計画を立てることは可能だが、実現しないこともある。サッカーは計画通りに進まない。なぜなら計画を台無しにしようと立ち向かってくる相手がいるからだ。先の道のりが分かっているほど私はクレバーではない。予言者でもない。いくらかは進歩していると申し上げていい。(17日の会見で。今年の狙いが達成できたかという質問に)

9月のオシム

 ■私にはこういうチームを作ろうというアイデアがあって、それにあった選考がある。第1の基準は走れない選手は呼ばないということ。走れる選手を呼んだ上で第2の基準がある。走れなければモダンなサッカーはできない。(2日、欧州遠征出発前日。選手選考について)
 ■テクニックがあってもスピードのある選手が少ないのが日本選手の特徴。中盤の攻撃的な選手はスピードが今や大事な要素になっている。もっとスピードというメリットがある選手がいるといいが。(4日、オーストリアでの練習試合後。オシム監督初招集の松井に関連し、中盤の選手について)
 ■スピードはサッカーの基礎だ。走る速さのほかに考える速さ、反応の速さなどいろいろな種類がある。ただスピードだけでは十分ではない。スピードだけで勝負するならば、陸上選手に転向した方がいい。(6日、オーストリア戦前日の記者会見で。スピードについて語る)
 ■質の高い優秀なFWを見つけるのは、どこのチームも苦労している。我々にはフランクフルトでプレーしている非常に優秀なFW(高原)がいるが、彼だけに頼ることはできない。(7日、オーストリア戦後の記者会見で。点が取れないのは欧州でプレーできるようなFWがいないからかと地元記者が質問)
 ■JリーグではFWのポジションはよくブラジル人選手が先発で出場している。日本人で個の高い能力を持ったFWが出てくるのは難しいかもしれない。多くのブラジル人が日本人になるには少なくても6、7年はかかると思う。その時期には私は死んでいるかもしれない。(7日の会見。FWについて日本の現状)
 ■私はどの選手からも自由を奪ったことはない。しかし自由を与えられた選手は、自分でいつどこでどのようなプレーをするか、判断しないといけない。自由を与えて何かできる選手と、何もできなくなる選手がいる。(10日、スイス戦前日の記者会見で。選手の自由について)
 ■正直、ここまでいい結果を残せるとは思っていなかった。自分たちの武器としてこれから磨いていかないといけない組織力、コンビネーションプレー、相手チームの選手よりも多く動くこと、それを見せることができたと思う。(11日、スイス戦後の記者会見で)

8月のオシム

 ■次の試合は親善試合なので、別の選手を試すために(アジア杯代表の選手を)メンバーから外しても怒らないだろう。誰もお金を払って日本代表に予約席を確保しているわけではない。
(13日、スタッフ会議後。22日のカメルーン戦のメンバーについて)
 ■アジア杯に参加したメンバーは信用して良いと考えている。内容は4位よりももっと良いものだったと思っているので、選手たちに対する信頼を私はまだ失っていない。
(14日、カメルーン戦メンバー発表の記者会見で)
 ■個人能力は一晩で改善されるものではない。日本だけでなく、世界の強豪国でも、個人の技術とチームプレーの関係について悩みを持っている。
(14日の会見で。アジア杯で監督が指摘した個人能力の不足について)
 ■五輪代表はある程度の優先権を持っている。日本人ではないので、なぜそれほど五輪にこだわるのかは理解できないが、日本人の気持ちは尊重しようと思っている。五輪の本大会に日本が出場するのが大事だということは理解している。
(14日。カメルーン戦と北京五輪予選が同じ日に重なり、22歳以下代表から招集できなかった)
 ■もう何回も(選手を)観察している。毎試合、見るたびに自分の考えが変わるほどの人間ではありません。
(17日、スタッフ会議後。カメルーン戦の追加メンバーを悩んでいるのかと聞かれて)
 ■何ができて何ができないかがはっきりした試合だった。錯覚しないようにしたい。速報ニュースなどで日本が勝ったと知った人は、日本がカメルーンより強いと思ってしまうかもしれない。
(22日、カメルーン戦後の記者会見で。勝ったが内容には不満)
 ■日本はつまらないミスをして相手のチャンスのおぜん立てをしていた。純粋にスキルが低いということ。パス、ボールタッチのテクニック。基本的なことだが、いかに実戦で力を発揮できるか。この分野では日本のサッカーはまだまだ子供である。
(22日の会見)
 ■そのときにベストな選考をします。条件は欧州でプレーしていることではない。いい選手で日本国籍を持っていること。条件はイーブンです。
(27日、スタッフ会議後。オーストリア遠征での欧州組招集を聞かれて)

7月のオシム

 ■お前らアマチュアか。おれはプロだ。死ぬ気でこの試合に臨んでいた。お前らにその気持ちはあったか?
(9日、アジアカップ初戦でカタールに引き分けた後、控室で選手を怒鳴り散らす)
 ■社会や経済が発展したように、日本のサッカーはこれから発展する。アイデアや即興性が伸びると思う。皆さん、もっと期待してもいいと思いますよ。
(12日、アラブ首長国連邦戦の前日記者会見で)
 ■まず1次リーグを通過することが第一目標。1位通過と2位通過のどちらがいいのか、はその後のこと。私の祖国には「まだ生まれていない子ウサギを森の中に探しに行くな」ということわざがある。
(15日、ベトナム戦の前日記者会見で)
 ■満足したら進歩は止まる。満足したら監督という仕事は務まらない。
(16日、1次リーグ突破を決めたベトナム戦後)
 ■私が代表監督になっただけで日本サッカー全体が変わったとは思わない。私はそんなに大きな存在ではない。まだ1年。初歩的な問題も解決できていない。ステップ・バイ・ステップのプロセスが必要なのだ。
(20日、就任後の日本の進歩について聞かれて)
 ■PK戦は心臓に悪いので見なかった。私は日本で死にたくない。死ぬなら故郷のサラエボがいいと思っていますので。
(21日、PK戦で豪州を下した準々決勝後の記者会見で)
 ■今日は満足という言葉を使いましょうか? 会見を終わらせるためには、そうした方がいい?
(同会見で喜色満面)
 ■どう勝つか。その問いかけが常に難しい。リスクを冒してプレーすれば、失点する確率も高くなる。私は今の方向性の信奉者。その方が魅力的で美しいサッカーだと思いませんか? でも、残念ながら何かが足りない。その「何か」は皆さんもおわかりでしょう。
(25日、準決勝でサウジアラビアに敗れて3連覇を逃した後)
 ■人間はミスをする。サウジに負けた後、(ほぼ同じ先発起用で)選手にチャンスを与えた意味はそこにある。が、次のチャンスはないかもしれない。
(28日、韓国との3位決定戦に敗れた後)
 ■組織的なレベルアップは個人のレベルアップなしにあり得ない。でも、組織プレーで解決できない問題を、個人能力が解決してしまうことがある。
(29日、アジアカップ総括記者会見で)

6月のオシム

 ■試合以外の場でも選手の個性、能力は出る。プレー以外にも大切な要素があり、サッカーさえできればいい、という話ではない。
(4日、チーム構成の持論を語る)
 ■「カミカゼ・システム」とでも言うべき危険な方法だったが、部分的にはそれが有効だと思った。そして何とか生き残った。
(5日、コロンビア戦。あえて中盤にパスの出し手ばかり並べた)
 ■名簿に名前が入る、入らないというのはニュアンスの違い。しかし、それを決めなければいけないのが私の仕事。外れた選手には「この大会が人生の最後ではない」と言いたい。次のアピールの機会で、私が間違っていたことを証明できる。
(18日、アジアカップの予備登録30人を発表)
 ■監督業については何時間でも話せるが、一言に集約すれば「敬意」だ。対戦相手に敬意を払わなければ、彼らも我々に敬意を払わないだろう。
(21日、日本外国特派員協会の記者会見で)
 ■中田にはスターとして守るべきイメージがあった。ワールドカップでの失望も引退と関係していたかもしれない。今後、中田より良い選手が現れることを願う。もし、そうならなければ悲しいし、サッカーを続ける理由なんてなくなってしまう。
(同会見で、中田英寿さんの引退について意見を求められて)
 ■準備なしでアジアカップに臨むという斬新なアプローチを日本はしているし、他にも問題がある。アジアのチームはサッカーだけでなく歴史的、経済的な理由からも日本に勝ちたいという強い気持ちで来る。それだけでモチベーションが一つ多い。
(同会見で)
 ■選手同士でもっと話ができるようになればいい。監督の話を聞くだけでは進歩はない。それが日本の習慣のようだが、私は選手が話しかけてくるのを待っている。そうすれば互いにもっと早く進歩できる。一つのベルより、多くのベルが鳴る方がいい音楽になるでしょう?
(27日、代表候補合宿最終日にミーティングの様子を聞かれて)
 ■Jリーグの戦いと代表での準備を混同してはいけない。私たちが挑むのはジャパンカップではなく、アジアカップなのだと選手が認識することが大切。これは冗談ではない。
(7月1日、直前合宿初日)

5月のオシム

 ■まあ、教育的な観点から言えば、「おれはA代表だぞ」と思わない方がまじめに練習するかもしれませんけどね。
(10日。14日からの代表練習合宿には、同時期に合宿がある20歳以下日本代表勢は呼べなかった)
 ■テーマを決めると逆にトレーニングが退屈になることもある。それに沿ってやらなければいけない、と縛るからだ。
(10日。練習合宿のテーマを聞かれて)
 ■選手がどう息の合ったプレーをつくれるか。そのコミュニケーションが大事だ。彼らは努力している。でも、一部の選手は、代表でのプレーではなく自分のクラブと同じプレーをしてしまう。それは不思議なことではない。クラブでプレーする時間の方が長いのだから。
(16日、練習合宿)
 ■代表チームそのものがスターとなり、日本サッカーを引っ張っていかなければならないが、日本はまだ、個人のスターが人気を集めている段階だ。今後、代表チームがスターになる時代がやってくるだろう。
(28日、キリンカップに向けた合宿初日。個人がもてはやされる風潮をチクリ)
 ■日本に来た時から相部屋の方がいいと思っていた。Jリーグのクラブからは、選手は1人に慣れていると言われてきたが、何か理由があるのだろうか。
(28日。代表は5年ぶりの相部屋に)
 ■そういう旧ユーゴスラビア風の質問をしないでください。あなたが何を言いたいか、わかりますよ。7日しかトレーニングできなかった現状以上に自分たちが強いと、素直におっしゃったらどうですか?
(31日、「独立以来7日しか練習できなかったチームが日本と互角に戦えるか」とモンテネグロ記者が質問)
 ■生き残りました。それで十分です。
(31日。内戦の末に解体した旧ユーゴ代表をかつて率いたオシム監督。「なくなった国の代表監督だったあなたは、まだ苦しんでいるか」と、モンテネグロ記者に聞かれて)
 ■川口は優秀なGKだが永遠に守れるわけではない。GKはエゴイストで自己愛が強いものだが、試合前に今日は出ないと伝え、試合中も川口のリアクションを観察していたところ、とても立派な反応だった。
(6月1日、モンテネグロ戦)

4月のオシム

 ■政治も選挙もあるけど、それは安倍首相に任せて我々はサッカーをしよう。
(2日、スタッフ会議後。時は統一地方選の真っただ中)
 ■FKは良いが、それだけでは十分じゃない。中村だけを特別扱いしないでください。日本にも素晴らしいリーグがあるのだから。
(2日、好調なセルティック中村俊輔について感想を求められて)
 ■ミスをそのまま放っておくと、またミスをする。選手に「ミスだ」と気づいてほしい時に練習を止めただけ。
(16日、代表候補合宿の初日を終えて。こまめに練習を止めて指示を出していた)
 ■たった一日で何かを学べたら、日本人は1億人がサッカー選手になれる。こんな短い練習で突然、うまくなったり走れるようになったりはしない。合宿は、選手がどんなプレー、行動をするか観察する場。私は選手を見て、選手も私を見ている。お互い様なのです。
(16日、初日の選手の動きについて聞かれて)
 ■ただボールをけるだけではコンビネーションは生まれない。3人以上が組み合わさり、より良いものが生まれる。1人だけでコンビネーションとは言えないし、「自分とのコンビネーション」という言葉はない。個人プレーだけでサッカーは成立しない。
(18日、合宿最終日に連係の重要性を説く)
 ■プレーしている時だけではなく、(控えとして)ベンチに座っている時も価値を発揮できること。ただ、そういうタイプの選手はなかなかいない。誤解してほしくないのは、一番うまい選手がリーダーとは限らないこと。
(18日、リーダーは見つかったか、との質問に持論を展開)
 ■ピッチ状態が悪ければ、素早いパス回しを志向するより、背の高い選手をそろえてロングボールで勝負するチームの方が有利かもしれない。ただ、日本のサッカーは、そんな方向性でいいのだろうか。
(23日、スタッフ会議後。アジア杯1次リーグの会場となるベトナムのピッチ状態を懸念)
 ■見ましたよ、マテラッツィの2ゴールを。
(23日、前日のセルティック優勝に貢献した中村について聞かれ、同じ日にイタリア1部を制したインテル・ミラノの殊勲者の名前を挙げた。最近、相次いでいる中村に絡む質問をかわす)

3月のオシム

 ■(退場でフィールドプレーヤーが)9人対9人になってスペースが生まれ、プレーの質が上がったと思いませんか? ある意味、これからのサッカーの方向性となるような……。
(11日、双方が退場者を出した鹿島―ガ大阪戦を視察後)
 ■今回、呼ばれなかった選手は、最近の出来についてのイエローカードだと思ってほしい。ただ、レッドカードではない。よく考えてプレーして、戻ってきてほしい。
(19日、ペルー戦のメンバー発表で。2日後に7人を追加した)
 ■エレガントな選手を集めたグループが、エレガントになるとは限らない。それを確かめるため、エレガントな色のビブス(ゼッケン)を着せて練習させてみた。
(22日、実戦練習でセルティック中村俊、ガ大阪・遠藤、川崎・中村憲と技巧派MFを一つのチームに集めた意味に触れて)
 ■(中村俊とフランクフルト高原の)2人と(残り)9人。人数が多い方に優先権がある。2人の方が重要だというお考えの方はいますか? そうなら、2人に任せて私はこの仕事を辞めた方がいい。
(23日、ペルー戦の前日記者会見で、海外組と誰を組み合わせるか質問されて)
 ■肉でも魚でもない試合。あまり良くないという意味だ。選手はナーバスだった。自分の力を示したいと強く思いすぎて、不必要なミスが出た。
(24日、ペルー戦後の記者会見で)
 ■彼(中村俊)には難しい試合だった。数カ月ぶりの代表で気負いがあった。常にナイスパスを狙っていたかもしれないが、やるべきは単純なプレー。天才ぶりを発揮するチャンスは何回かに1回だ。いつも天才であろうとすると、結果は無残なものになる。
(24日、同会見で中村俊の出来に触れて)
 ■若い3人(清水・藤本、千葉・水野、ガ大阪・家長)を入れてスピード、アイデア、エスプリの利いたプレーが随所に見られた。日本の目指す方向だ。個人の打開だけに頼らず、集団的なプレーが大事だと思う。その点で意見が一致しなければ、日本サッカーの方向性について、また違う問題が出てくるだろう。もちろん日本は議会制民主主義の国だから、色々な意見があって構わないが。
(同じく24日の会見で)

プロフィール

イビチャ・オシム
41年、ボスニア・ヘルツェゴビナのサラエボ生まれ。65歳。59年に地元クラブでデビューし、身長191センチの大型FWとして活躍。70〜78年にフランスのストラスブールなどでプレー。旧ユーゴスラビア代表としては16試合8得点。86〜92年に同代表監督。90年のW杯イタリア大会ではストイコビッチ(元名古屋)らを擁して8強入りした。ギリシャ、オーストリアのクラブなどでも優勝した。03年にジェフ千葉(当時市原)の監督に就任して年間3位。04、05年は4位。今季は現在5位。05年にはナビスコカップで優勝し、Jリーグ発足以来、初のタイトルを獲得した。

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