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NFL

〈渡辺史敏リポート〉
強さのペイトリオッツ、勢いのジャイアンツ

2008年01月25日

 AFCチャンピオンのペイトリオッツは史上2度目、16戦制になってからは初の無敗シーズンを継続中だ。レギュラー・シーズンに見せつけてきた“強さ”をプレーオフに入ってもいかんなく発揮している。

 まず緒戦となったディビジョナル・プレーオフではジャガーズに対し、QBトム・ブレイディが3TDパス、RBローレンス・マローニーが122ヤードを走り1TDで、31対20と危なげなく勝利。

 続いてチャージャーズと対戦したAFCチャンピオンシップはブレイディが2TDをあげたものの3インターセプトと乱調。一見苦戦を強いられる展開となった。しかし、そんなときにもまったく動じないのが、ペイトリオッツの強さである。ベテランぞろいの守備陣がTDを許さずFG4本だけに止め、2インターセプトを奪い相手に勝機を与えなかった。

 さらに攻撃陣もブレイディが不調、エースWRランディ・モスが徹底マークを受ける状況でマローニーがラン122ヤード、1TDと踏ん張り、さらにパスでもRBケビン・フォークやFBヒース・エバンスを敢えてレシーバーに配して短く早いパスで着実に前進する手段をとり、見事カバーした。

 とくに第4Q残り9分13秒から攻撃権を得て、時間を使い切った攻めは見事というしかなかった。やはり開幕18連勝は伊達ではない。

 対するNFCチャンピオンとなったジャイアンツは負け犬、勝ち目のない者を意味する“アンダードッグ”という扱いをバネにプレーオフを勝ち上がってきた。

 ワイルドカードでプレーオフに進出したジャイアンツは、レギュラー・シーズンから休み無しにまずバッカニアーズと対戦、相手QBジェフ・ガルシアから2インターセプトを奪い、失点を2TDに抑え込んで24対14で勝利。

 続くカウボーイズとはレギュラー・シーズン中2回対戦し、2回とも30点以上をとられ負けていたのにもかかわらず、シーソーゲームを演じ、第4Qにリードを奪うと守備陣が3度に渡るカウボーイズの猛攻をしのぎきって勝利を手に入れた。

 さらに20日に開催されたパッカーズとのNFCチャンピオンチャンピオンシップは気温マイナス17度という過酷な状況での対戦となった。今シーズン攻撃が好調でホームのパッカーズ有利と見られたが、攻守とも互角に渡り合い、20対20で第4Q後半に突入。ジャイアンツはここで決定的な勝ち越しFGトライをKローレンス・タインズが2度もミスキックし、オーバータイムに入ることに。それでも守備陣が踏ん張ってインターセプトで攻撃権を奪うと前進し、タインズが三度目の正直で決勝FGを決めて遂に7年振りのスーパーボウル進出を果たしたのである。

 ミスキックが続いたのにもかかわらず攻守双方の選手がくじけることなく、相手を上回るプレーを続けた点にジャイアンツの士気の高さを感じずにはいられない。

 ペイトリオッツが連勝記録ならば、ジャイアンツもアウェーで10連勝というNFL新記録を作っている。

 強さと勢いという両チームの特徴がよく出たプレーオフだったといえよう。

著者略歴

渡辺 史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。ニューヨーク在住。現在はNFLをはじめ、MLB、サッカーなど米プロスポーツと、IT分野で取材・執筆活動を行っている。日刊スポーツでブログも担当している。

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