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NFL

〈渡辺史敏リポート〉
注目のQB対決。急成長のイーライ・マニング

2008年02月01日

 今回のスーパーボウルで注目されているポジションの筆頭といえばやはりQBということになる。ペイトリオッツにはシーズンTDパス記録を塗り替え、無敗チームを文字通り引っ張るトム・ブレイディ。対するジャイアンツにはイーライ・マニングがいる。名QB一家の出で期待されて2004年の入団。1年目から先発の座を得ながら、その後「伸び悩み」と批判され続けた。しかし、このプレーオフで突如、素晴らしいプレーを見せてチームをスーパーボウルに導いた。

写真ジャイアンツのQBマニング=AP

 イーライはこれまで、安定性に欠け、気の弱さが出てしまうプレーが頻発、要所でインターセプトを受けてしまうイメージが強かった。しかし、このプレーオフ3試合では打って変わって、4TD、0インターセプトという安定ぶりだ。とくにマイナス17度という極寒の中で行われたNFCチャンピオンシップでは、TDこそあげられなかったが、ミスらしいミスをしなかったことは賞賛ものだった。

 30日に行われた記者会見では、そんなイーライの「突然の成長」について、対戦するペイトリオッツの選手たちに質問が集中していたので、紹介してみよう。

 守備コーディネーターのディーン・ピーズは「多くのスポーツで、多くのアスリートたちに似たことがあると思う。バスケットボールや野球、フットボールで。回りの信頼を得てプレーできたとき、うまくいくようになるんだ。それが今の彼だと思う。ドロップバックしたとき、守備を読み、ボールをどこに運ぶべきか簡単にわかるんだろうと思うよ。ボールを投げるときに、レシーバーたちがどこに行こうとしているか彼にはわかるんだ」と解説していた。

 また、守備の要であるSのロドニー・ハリソンは「まず信頼だと思う。ポケットの中では忍耐力が必要だ。それに彼はとても頭のいい男だ。第1、第2のパス・ターゲットがどこにいるか正確にわかっている。だからターンオーバーを犯さない。すべてのパスで正しい投球を、正しい判断で行っている。それが彼が勝ち続け、成功してきた直接の理由さ」と、やはりイーライが味方を信頼し、味方も彼を信頼していることを最初にあげた。

 安定性が向上した点をあげたのは同じくSのジェームズ・サンダースだった。「イーライは本当に安定したプレーをしている。ゲームをうまく進行させている。ターンオーバーを奪われないでね。彼がとてもうまくプレーしたことで彼のチームはここまでこれたんだよ」

 ベテランLBジュニア・セアウも同じ意見のようで「彼はディフェンスに思うようにさせていない。その点で優位に立っている」と話している。

 イーライのプレー・ビデオをそれこそ穴があくほど見ているであろうペイトリオッツの選手たちから、このように賞賛されているイーライ。その成長が本物かどうかは、スーパーボウルで実際にどうプレーするかにかかっている。

著者略歴

渡辺 史敏(わたなべ・ふみとし)
 1964年生まれ。明大卒業後、科学雑誌出版社勤務を経て、95年フリーランスとして渡米。ニューヨーク在住。現在はNFLをはじめ、MLB、サッカーなど米プロスポーツと、IT分野で取材・執筆活動を行っている。日刊スポーツでブログも担当している。

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