2005年04月03日17時04分のアサヒ・コム第77回選抜高校野球大会

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【山形】羽黒、4強壁越えた 投打がっちり圧倒 

2005年04月03日

 県勢の前に立ちはだかっていた厚い壁を、羽黒が突破した。第77回選抜高校野球大会第10日の2日、羽黒は準々決勝で東邦(愛知)を5―1で破り、春夏通じて県勢初の甲子園ベスト4入りを果たした。エース片山は安定感抜群の投球を見せ、打線も大会屈指とされた東邦の右腕、木下に6長打を含む11安打を浴びせてじわじわと点差を広げる巧者ぶりだった。準決勝は大会第11日の3日、第2試合で同じ初出場の神村学園(鹿児島)と対戦する。

     

       ◇

 羽黒は長打攻勢で得点機をこつこつとものにしていき、強豪東邦を追い詰め、引き離した。

 1回、二ゴロ失の中島が犠打と右飛で三進。「先攻で先制」が横田監督の口癖だ。序盤の小気味よさは初戦から一貫している。佐藤の三塁線二塁打で中島は先制の本塁を踏んだ。

 その裏、失策絡みで追いつかれたが、東邦のエース木下の力量は計れた。「追い込まれる前に早いカウントから打っていこう」。いつも通りの積極策に出た。

 3回、中島の左二塁打を足場に2死三塁とし、押切がカウント0―2から左中間を破る二塁打を放って勝ち越した。

 5回、2死二、三塁から暴投で幸運な1点を加えると、6回に畳みかけた。1死から佐藤が左翼深くへ打ち込み、三塁打。続く吉野が右翼線へ逆らわずに打ち返し、二塁打にした。この2人はそれぞれ木下に2〜3球しか投げさせていない。さらに2死三塁と攻め立てた場面で吉田。1、2回戦で無安打に終わり4番から7番に下がっていたが、痛烈な当たりは二塁内野安打となり、5点目を加えた。

 東邦も同様に積極的な打撃で、羽黒はピンチを招かなかったわけではない。だが、バッテリーは柔軟に対応し、東邦打線に容易にジャストミートさせなかった。1回、押切は東邦の打者が「狙いを外角に張っている」と感じ、片山得意の外角球を振らせる当初の作戦をすぐに捨て、「内角狙い」に転換。この回、同点とされたあとの1死一、二塁から2者連続三振にとった。

 8回、1死二、三塁と攻め込まれた失点機は5番打者に対し、厳しいコースへ変化球を投げて追い込み、最後は伸びのある直球で三ゴロ。本塁を突いた三塁走者をしっかり憤死させた。

 2回戦までに300球以上投げている片山は終盤になっても制球が乱れない。6番以下を1安打に抑えて、上位にいい形で打席に立たせない。この試合は105球という効率のいい投球で完投した。

 バックの堅守も見逃せない。5回無死、根村が一、二塁間への直飛を横っ飛びで好捕した。とりわけ大きかったのは6回の金子。2死一、二塁で三遊間深いゴロをつかんで素早く一塁へ送球。微妙なタイミングでアウトにし、好投する片山をもり立てた。すでに5―1とリードしていたとはいえ、まだ中盤。ここで失点したらまだ勝負はどう転ぶか分からなかった。

     ◇

 「抜けた」

 誰もがそう思った打球だった。6回裏、2死一、二塁のピンチで東邦の7番、伊藤俊が打った球は、三遊間の深いところに転がった。

 遊撃手の金子はグラブを逆手にして伸ばし、痛烈な当たりを止めた。スタンドを沸かせたのは好捕の後だった。捕球した球を一塁手の松井に素早く送球、塁審はアウトを宣告した。安打にしていれば、東邦に勢いを与えかねないプレーだった。

 「これでミスを帳消しにできましたかね」。試合後、金子はほっとした表情で振り返った。

 2回戦での失策が頭を離れなかった。0点に抑えていた如水館戦で、自らの失策が2失点に結びついた。

 「羽黒の課題は守備」。昨秋の東北大会での結果からそう言われていた。チーム失策6つのうち、金子は4つ記録した。守備のアキレス腱であることは金子が一番、知っていた。

 冬場、室内練習場で苦手の逆シングルでの捕球練習を繰り返した。「冬場の練習が生きました」と金子。重ねた努力が実ったプレーだった。

 守備位置にはこだわりがある。打者を研究して、ビデオや前打席での打球から、微妙に位置を変える。伊藤俊の三遊間への打球も予測していたという。

 チームの中で最も憎めない存在だ。東邦戦の前日、スライダーに対応する打撃練習をしていると、「8番のお前に変化球はこねぇだろ」と声がかかった。そんな言葉にも「だよなぁ」と笑顔でこたえる。

 試合後、6回の好守で見せた強肩ぶりをほめられると、「肩?強くないんですねぇ」。捕球の素早さを評価されれば、「実はすごく足が遅くって。だから、守備範囲が狭いんですよね」。最大のピンチを救った遊撃手は、取り囲む報道陣からも笑いを取っていた。


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