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日本以外のW杯予選
 
ギリシャvsトルコ、W杯予選で激突 歴史の因縁、9月厳戒

観客席に巨大な「北キプロス・トルコ共和国よ、永遠に」の幕を下げるトルコサポーター=昨年10月、トルコ・イスタンブールで
観客席に巨大な「北キプロス・トルコ共和国よ、永遠に」の幕を下げるトルコサポーター=昨年10月、トルコ・イスタンブールで

 歴史的に抗争を繰り返してきたギリシャとトルコ。サポーターの過激さで悪名高い両国でもある。その激突ともなれば、ボルテージはさらに上がる。その両国が06年W杯予選で史上初めて同じ組に入った。

 昨年11月5日、アテネのリズポリ競技場。欧州チャンピオンズリーグ、オリンピアコス(ギリシャ)とガラタサライ(トルコ)の対決。フーリガンの暴動を恐れ、アウエーのサポーターには観戦禁止令がでた。観客席から声が飛ぶ。

 「キプロスはギリシャだ!」

 熱狂的なサポーターが陣どる7番ゲートの最前列に、キプロス国旗が目につく。両国の対立を象徴しているのが30年にわたる南北分断がつづく地中海東部の島国キプロスだ。

 「クラブの試合というより国家の争いだ。ギリシャは400年近くもオスマン・トルコ帝国の支配下で辛酸をなめた歴史がある。キプロス問題も溝は深い」。記者席で隣になったFM放送局チャンピオンズの名物リポーター、カルミリス氏が解説してくれた。

 その2週間前、イスタンブールの試合では反対の横断幕が掲げられた。

 「平和を望むなら、北キプロス・トルコ共和国を認めろ」

 トルコだけが国家と認めている北キプロスの承認を主張した。

 スペインのカタルーニャ、バスク地方対中央政府、プロテスタント対カトリックなど、民族や政治、宗教をめぐる対立がサッカーで顕在化する例はほかにもあるが、キプロスのほか、領空侵犯をめぐって両国の空軍機が日常的にけんせいしあうギリシャとトルコの緊張関係は、一触即発の状態だ。

 99年、トルコとギリシャが大地震にあったとき、双方の救援隊が出動し、雪解けの兆しが見えかけたが、互いを潜在的に敵視する感情は、容易に消えることはない。

 4月24日には国連が提案した統合の賛否を問う国民投票が行われた。が、トルコを「侵略者」とみなすギリシャ系の南キプロスで反対が76%に達して否決。1日、南キプロスのみが欧州連合(EU)に加盟した。分断のさらなる長期化は、避けられそうもない。

 両国のW杯予選初対決は9月8日。舞台はギリシャ。アテネ五輪で疲弊しきっているはずの警察当局は、空前の厳戒態勢でその日を待ち構えることになる。

 〈キプロス〉 60年に英国から独立。74年にギリシャ併合派がクーデターを起こしたのに対し、トルコがトルコ系住民保護を理由に派兵して北部の37%を占領し、分裂した。南北キプロスの総人口は約100万人。

(04/05/01)




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