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中国で開かれているサッカーのアジアカップは、30日からいよいよ準々決勝が始まる。2大会連続3度目の優勝を目指す日本は、31日にヨルダンと対戦する。1次リーグは2勝1分けで順当にトップ通過。その中で、タイ戦の途中で見せた布陣変更は、ジーコ・ジャパンの2年間の蓄積が実を結びつつあることを示しただけでなく、新しい飛躍の可能性を感じさせた。
24日のタイ戦。前半を1−1で終えた日本は後半、3バックから4バックに布陣を変えた。ジーコ監督は「相手がワントップでDFが1人余っていた。前から相手に圧力をかけたかった」と説明した。
前半は宮本、田中、中沢のDF3人がタイのFW1人をみていた。これは無駄だと、宮本、中沢だけにし、三都主、加地の両サイドバックを含め、全体を前に押して中盤を厚くした。布陣変更はうまくいき、後半、3得点した。
今の日本は、3バックと4バックを併用できる柔軟性がある。
ジーコ監督は就任以降、4−4−2を好んだ。一方で昨年12月の東アジア選手権など、欧州クラブ所属の選手を呼べない時は3−5−2を採用した。欧州勢のMFがそろえば、中田英、中村のパッサータイプの2人を置ける4−4−2の方が有効だと考えたからだ。
メンバーの特性によって布陣も変える。ジーコ監督の「型」へのこだわりのなさの表れだ。盛んに言っていたのは「両方を選択肢として持っておきたい」という視野。タイ戦で選手がシステム変更に対応できたのも、こうした布石があったからだ。
タイ戦の後半は、これまでの4バックとは異なる部分があった。ハーフタイムでジーコ監督は「4−2−3−1でいく」と指示した。ツートップではなく、鈴木のワントップ。「三つ目の選択肢」の誕生だった。
本山、小笠原、中村の3人が、攻撃的MFとして左右を自在に変える。本山がスペースに飛び込んだりドリブルで進んだりし、攻めは機能した。とすると、けがで外れている中田英が戻ってきた時に、フィットする布陣ということになる。
中田英と中村の併用は難しい面があった。現在の3−5−2だと、トップ下は1人。両立は考えられない。一方、4−4−2は2人が球を受けやすいからとサイドに開くため、中央が薄くなりがちだった。裏へ走り込む選手もおらず、攻めが詰まる傾向があった。
この4−2−3−1なら、本山や藤田のような、スペースに飛び出すタイプをさらに配置することで、パッサーの2人を生かせそうだ。
タイ戦の後半をジーコ監督はどう見たか。一つのヒントが隠されているような気がする。
(04/07/30)
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