|
■「海外組」を重要視 DF固定、交代面に課題
ジーコ監督が就任して約1年半。選手起用には、はっきりとした特徴がある。海外クラブの所属選手を重要視し、DFラインを固定していることだ。一貫しているが故に、気になる点も見受けられる。
■個々の質評価
中田英、中村、稲本、小野という誰もが見たかったMF4人の組み合わせを初めて実現させたのは、就任初戦のジャマイカ戦だった。その後も、FW、MFは海外勢を重要視。個々の質の高さを第一の評価基準とするからだが、「海外だから」という単純さも感じられる。
顕著な例が、MF藤田とFW柳沢。藤田は、磐田からユトレヒト(オランダ)へ移籍した後に呼ばれ、昨年10月のチュニジア戦で途中出場した。柳沢も昨年7月に鹿島からサンプドリアに移籍した後、常時呼ばれるようになった。
Jリーグ勢にとっては欧州勢は厚い壁。国内勢で戦ったマレーシア戦の後、MF山田卓は「海外組がいなくても大丈夫と思わせたかったけど、今日の出来だとそうは思われないだろう」と口にした。
欧州勢でMFを占めると、相手の裏に飛び出すタイプや、守備的MFに最適の人材は見当たらず、バランスは必ずしも良くない。東アジア選手権や1月からの合宿で国内勢が積み上げてきたものもある。オマーン戦で先発起用される遠藤だけでなく、他の国内勢も欧州組をしのぐ力を示してもらいたいところだ。
■総取り換えも
DFは4人一組が原則。昨年6月8日のアルゼンチン戦で1−4と完敗すると、3日後のパラグアイ戦は4人を総入れ替えし、三都主、宮本、坪井、山田暢を起用した。「紅白戦を何度もやってきた組み合わせだから、実戦で見たかった」という理由だが、パラグアイを無得点に抑えると、以後、この4人がレギュラーになった。
練習でもレギュラー、控えは完全に固定。現在の控え組は、けがやクラブの事情でレギュラー陣が不在だった昨年10月のチュニジア戦に出た加地、中沢、茂庭、三浦の4人。今月7日のマレーシア戦では、「多くの選手に試合勘を与えたかった」と、後半途中にまた4人を総取り換えした。
見えてくるのは、細かい戦術の代わりに、選手が互いの呼吸を肌で感じる時間を十分に与えることで、組織作りを図るジーコ監督の考え方だ。
しかし、負傷などで試合途中に入れ替えざるを得ない状況になった時、DFラインに不安が生じかねないのも確か。まだ複数の組み合わせを準備する段階ではないということだろうが、いずれは必要になる。
(04/02/18)
|