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重圧越え「もう脇役は嫌」 加納由理(セカンドウィンドAC)

2008年11月13日10時28分

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写真安定感のある走りが持ち味の加納由理

 いつも、レース前に宣言していた。「優勝したい」。でも、心のどこかで引っかかっていた。その言葉の裏に別の自分がいたからだ。「どこかで2、3位でいいやって」

 中途半端な気持ちはレースに出ていた。マラソンは過去4戦で優勝1度。北海道で勝ったが、国内3大女子マラソン(東京国際、大阪国際、名古屋国際)では、07年大阪と08年名古屋でともに3位。いつも上位にいる安定感はあるが、なかなか優勝争いに絡めていないのも事実だった。

 自らの性格を「ビビリ」だと思う。有名選手に気後れし、レースで突き抜けられない自分がいることも分かっていた。3月の名古屋が終わって、川越監督に言った。「もう脇役は嫌」。返ってきたのは「だったら、勝つことに慣れなさい」。

 師の叱咤(しった)に、まな弟子はこたえ始めた。6月の札幌ハーフ。終盤に上り坂のあるコースで1時間8分57秒の好記録で優勝し、自己記録も約1分半も縮めた。それまで2、3位が「指定席」と思っていたのに、表彰台の頂に立った。「ちょっと信じられなかった」。10月も米国のハーフで勝った。デッドヒートが続いたが、終盤の上り坂で気合を入れた。「ここで負けたら、東京でも負ける」。自分に重圧をかけて乗り越えた。

 距離が半分とはいえ、勝利の味をかみしめた。だから、今大会、ほかの招待選手の名前を見ても言える。「どうでもいいや」。目標には2時間24分43秒の自己記録を縮めることをあげる。そして、心の底から言う。「勝ちたい」

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