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北島200メートル平泳ぎ金 宿敵棄権の中、自分に勝つ

2007年03月31日11時53分

 見えない敵を追った。「ハンセンがいない。ラッキーな金メダルとは言われたくない」。最初から飛ばした。前半100メートルは1分1秒87。ライバルの世界記録を0秒39も上回るほど突っ込んだ。

 孤独な戦いは厳しい。後半は少しずつスピードが落ちていく。それでも、2分10秒を切ったのはアテネ五輪以来。北島は言う。「世界記録を狙ったので悔しい。でも、絶対に金を取らなければいけない重圧の中で役割は果たせた」。復活の金メダルをつかんだ。

 ハンセンとの消耗戦に勝ったとも言える。国際舞台では初めての9レース目。蓄積された疲労で後半伸びなかったものの、先に体調を崩したのはライバルだった。平井コーチは「ハンセンは康介が生き返ったと思ってくれたのでは」と話す。

 実は、北島は勝負だけにこだわっていなかった。「僕はただハンセンと一緒にレースをしたかった。僕も調子が悪かった昨年(パンパシフィック選手権に)出たのに」。自信を完全に回復した。世界トップの競技者として闘争心をぶつける相手が欲しかった。

 両者の頂上決戦は北京五輪となる。平井コーチは「これはいけると、康介が久々に思ってくれたのが大きい」。北島も言う。「五輪に向けて自信になる金メダル。記録を狙うチャンスはまだある」。五輪覇者の悩み苦しんだ姿はもうない。

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