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レース界落胆 トヨタF1撤退

2009年11月5日10時54分

表:トヨタの年度別成績トヨタの年度別成績

 トヨタがF1から撤退する。8シーズン140戦で2位に5度、3位に8度食い込んだだけで、表彰台の頂点に立つことなく姿を消す。今回のトヨタ撤退表明に、国内の自動車レース関係者は「残念だ」と口をそろえた。

■「日本人ドライバーに影響」

 トヨタが若手育成の目的で行っているトヨタ・ヤング・ドライバーズ・プログラム(TDP)レーシングスクールの校長で、ウィリアムズの中嶋一貴や、トヨタの第3ドライバー小林可夢偉を育てた関谷正徳さんは、「寝耳に水。来年は面白くなりそうだと思っていたのに……」と言葉を失った。

 ただ、「大事なのはプロセス。最高のエンジンとシャシーをつくったし、その過程で人材を育てることもできた」と、撤退を悲観的にはとらえなかった。「この8年間の経験は、勝ち負けを超越した財産として、トヨタの社内に長く残る。金銭面という物差しだけではかれるものではない」と評価した。

 元F1ドライバー、片山右京さんも「経験豊富なデザイナーや開発者をあえて連れてこずにF1参戦を続けてきたのが、トヨタの特殊性」と、その姿勢をたたえた。一方、家電業界で韓国メーカーの台頭が著しいことに触れ、「自動車産業は、日本人のアイデンティティーを発揮できる唯一の場所。独自の力だけで勝てるところまで力をつけていただけに残念だ。日本人の若いドライバーのやる気にも影響する」と懸念した。

    ◇

 F1からの完全撤退を表明したトヨタの豊田章男社長は、米国のNASCAR(ナスカー)や国内のスーパーGT選手権など「地域に根ざしたモータースポーツ」は継続していくことを明らかにした。また野球、女子ソフトボールのチーム、フィギュアスケート(小塚崇彦、安藤美姫)など個人への支援も続けるとした。

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