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〈広州に輝く アジア大会:4〉中村美里(21)=柔道

2010年10月20日10時26分

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写真:中村美里拡大中村美里

 引退した谷亮子が、長年にわたって背負い続けてきた女子柔道「エース」の称号。エース不在と言われる今、その地位に最も近いと期待される一人だ。派手さはないが、試合での安定感は抜群。人前で、あまり喜怒哀楽を見せないところが谷との違いだ。

 その彼女が、大勢の前で珍しく強い言葉を口にした。「勝負では自分が主役です。それなのに、判定になれば審判が主役になってしまう。私はもう二度と、審判が主役の試合はしたくありません」。10月初旬、所属する三井住友海上で開かれた世界選手権(9月、東京)の祝勝会での一コマだった。

 金メダルを取った先輩の上野順恵と違い、自分にとっては屈辱をかみ締める場でしかなかった。世界選手権では、52キロ級決勝で西田優香(了徳寺学園職)に0―3の旗判定で敗れた。昨年4月に20歳になってから続いていた連勝が止まった。

 「いつも通り、冷静に試合はできたと思う。ただ、それだけではだめだった。ガツガツくる相手に合わせ、積極的に攻める必要があった」

 どうしたら負けないか。「多少、強引な感じでも仕掛けてみようと思う」。たとえ自分の組み手になれなくても、次々と技を仕掛けていく練習は、模索の表れだ。しっかり組んでから技をかける正統派の柔道をしてきただけに、大きな変化だと言える。

 本人の口からは、女子柔道のエースを意識する言葉は聞かれない。それでも、柔道部の柳沢久監督は「いろんな技を吸収しようという前向きな姿勢は昔から変わらない。礼をしっかりし、柔道着を乱したまま試合をしない。第一人者としての自覚をしっかり持った選手」と評する。

 五輪などの総合大会では、エースという支柱の存在がチーム全体の雰囲気も左右する。自分らしく、背中で日本女子を引っ張っていくことができるか。アジア大会が再スタートの舞台になる。

(文・山田佳毅、写真・西畑志朗)

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