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![]() グラウンドの中と外2006年10月09日 ラグビーは選手15人、リザーブ(補欠)を含めて22人のメンバーで戦う。キックオフのホイッスルが吹かれた瞬間、グラウンド上の15人しかプレーすることが許されない。すなわち、全部員から選ばれし者しかグラウンドに立つことができないのである。
グラウンドに立つことができるメンバー、残念ながらメンバーに入れなかった選手、そして監督、コーチ、マネージャーのスタッフ陣とチーム内においても、試合に際し様々な立場がある。 今回はそれぞれの「立場」を、主観的な視点で紹介したい。
■メンバー まずはグラウンド上の選手たち。試合に選ばれたメンバー22人は、スターティングメンバー発表時からスイッチが入る。自分の役割の再確認、チームの戦術、戦略方針の再確認、サインプレーの徹底などグラウンドレベルでのことから、食事摂取量、練習後、職場での過ごし方といった生活レベルまで24時間全ての行動が試合を考えたものとなる。 会社と練習以外の時間は、ひたすら対戦相手のビデオ分析。相手の強み、弱みを把握し、自分だったらこうする、ここが弱いからこう攻めよう等イメージングを行う。 そういった生活を経て、試合の日を迎える。一生懸命練習を共にしてきたが、一歩届かず悔しい思いをしたメンバー外の選手のためにも、と改めて闘志を燃やす。
■メンバー外の選手たち 残念ながらメンバー入りできなかった選手の深層心理は深い。「怪我をしてなければあのジャージは自分が着てるはず」「自分はあいつには負けてない」など、葛藤は誰しも持つものだ。 しかし、自分たちの代表を応援する気持ちが勝る。仮想相手チームとしてメンバーの練習台になる、実戦さながらのプレッシャーを与える、相手の特徴をまとめメンバーに伝えるなど、「メンバーが試合に集中できる」ステージを用意するのだ。 試合当日は、ベンチで応援する選手の他に、メンバーに給水する「ウォーターボーイ」、得点経過を記録する「公式記録員」、「ビデオ係」、試合前準備、後片付けを行う「ロッカー係」等の仕事に徹する。
■スタッフ 選手という主人公を後方から支援するスタッフも忘れてはいけない。選手は試合が終われば体を休めることができるし、練習が終わればラグビーを離れてリラックスもできる。しかし、スタッフには基本的に休みがない。理由は単純明快。練習プランを立てたり、相手チームを分析する作業が一番進むのは、練習のない休みの日だから。自分の時間をチームに捧げているのである。 監督は主にスタンドからグラウンド全体を見渡し、ゲームを把握する。その情報をハーフタイムで選手達に伝える。コーチはリザーブ選手の管理に余念がない。いつ出場してもよいように、準備を促すのである。 トレーナーは試合前のストレッチやマッサージ、電気治療など、選手の体のケアに専念する。試合中にケガをした選手がいたら救急病院へ運び、翌日はチームの専属ドクターがいる病院へ連れて行く。本当に休まる時がない職業だ。 最後にマネージャー。総務。裏方であり、移動の電車の手配から、会社との交渉まで、チーム運営にかかることなら何でも行う。試合前のジャージ、テーピング、サポータなどの準備や水入れ、栄養ドリンク作り、ロッカールームセッティング。試合中はメンバー入れ替えをタッチジャッジに伝言、他会場の試合経過の情報収集。「雑用」と一言で済ませられないほど業務が多い。
■おまけ 著者はメンバーの立場、メンバー外の立場、スタッフの立場を全て経験してきた。メンバーの時は「試合に出られない選手のためにも」と奮い立ち、メンバー外の時は「チームが勝つために、できることは」と考え、スタッフの時は選手を信じ、裏方となった。様々な観点でラグビー部に携わってきたが、今度はファンの視点でラグビーを見つめていきたいと思う。 【プロフィール】
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