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トミーのラグビーコラム・ノーサイド!

ラグビーと私

2006年11月06日

 8月から始まったこのコラムも、今回でひとまず「ノーサイド」となる。今回は少し私的なことになってしまうが、代表歴もなく平凡な選手だった私が、自分なりに持っているラグビー観について、最後に話してみたい。

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私の引退試合となった03年の日本選手権決勝。優勝後、NECのチームメイトと一緒に撮った一コマ。中央で親指を立てているのが私=2003年2月23日、東京・国立競技場で

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NECはゴール前のラインアウトからモールで押し込み、FW久富が右隅にトライ。一緒に苦楽をともにした最高の仲間たちが一丸となってあげたトライだった=2003年2月23日、東京・国立競技場で

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人生で初めて日本一を経験しました。一生忘れられない思い出です=2003年2月23日、東京・国立競技場で

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ラグビー日本選手権で優勝を決め、観客席の歓声にこたえるNECの選手たち=2003年2月23日、東京・国立競技場で

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06年の日本選手権決勝。両チーム優勝で記念写真におさまる東芝府中(現東芝)・冨岡主将(左)とNEC・浅野主将ら。体をぶつけあい戦った相手とも試合が終われば肩を組み合う。まさしく「ノーサイド」の精神=2006年2月26日

■ラグビー漬けの半生

 20年前、当時小学6年生の私はサッカー少年だった。以前のコラム「ラグビーがメジャーになる日」にも書いたが、私とラグビーの出会いは、運命的というにはほど遠いほど、あっさりしたものだった。

 のちに高校、大学、そして企業でラグビーを続けることになるとは、想像もしていなかった。

 「ラグビーに捧げた青春時代」。そう言っても過言でないほど、練習に明け暮れた。まわりの生徒が勉強している間、試験休み期間中、修学旅行、文化祭・・・そんな中も、ひたすら練習。日が昇る前からグラウンドに飛び出し、日が暮れても練習している日もあった(なんと12時間!)

 これまでの半生、良くも悪くもラグビーによって支えられてきた。私の人格は、9割以上ラグビーによって形成されたものだと思う。

■ラグビーから得た財産

 私がラグビーから得たかけがえのない財産は「仲間」だ。日々トレーニングで体をぶつけ合い、立てなくなるほど厳しい練習に耐え、試合に勝って共に喜び負けて共に悔やむ。寮生活で寝食まで共にし、一緒にバカをしたり、悩みごとを相談しあったり。

 中学から社会人まで、私のまわりにはいつも彼らがいて、そして彼らに支えられていた。

 ラグビーは15人でプレーする団体競技だから、チームワークの良さがチーム力に直結する。「仲が良い」チームほど強いというのが、私の持論だ。

 もちろん、見せかけだけの仲ではなく、言いたいことを素直に言い合え、個々の主張を皆が尊重できるような仲のことだ。仲の良いチームは、試合中コミュニケーション能力に優れ、厳しい状況下でも皆でチームを立て直す能力に長けている。

 そして、それは一生涯の仲間であり、何事にも代えられない宝物である。ラグビーという競技に出会わなければ、この宝物を得ることはなかったと思っている。

■普通の会社員として

 私は学校の勉強は苦手で、成績も良くなかった。勉強する時間があったら、サインプレーを考えたり、ラグビー雑誌を見たり。食事の後は試合のビデオを見たり、入浴後はストレッチをしたり。ラグビーに関わる「勉強」なら十分していた。

 私は現役引退後、普通の会社員として働いている。仕事能力的には同期連中に劣るかもしれないが、ラグビーをしてきたことの強みもあるような気がしている。関連部門を動かす力(人を生かすプレー?)とか、お客さん・関係者との信頼関係構築(体育会系ノリ?)とか、強みを自負する分野もある。とはいえ、「文武両道」この四字熟語が一番耳に痛い言葉だ(笑)。

■最後に

 ラグビーを知らない人にも、ラグビーの持つ世界観を理解してもほしい。興味をもって試合会場に足を運んでほしい。そんな気持ちで、このコラムを書いてきた。

 残念ながら今の日本ラグビーは、トップリーグが開かれていようが、テストマッチが行われていようが、一般の人々の反響は少ない。

 ラグビーの持っている良さ。例えば、ノーサイドまで観客は席を立たないこと。いいプレーがあれば、相手チームにも拍手を惜しまないこと。胸を張って誇れるよさがあると感じている。

 最後に、計11回の「ノーサイド!」をご覧いただき、本当にありがとうございました。


【プロフィール】 

トミー (本名:冨澤浩明)

 1975年生まれ。神奈川県鎌倉市出身。現役時代のサイズは身長162cm、体重66kg。経歴は以下。
 鎌倉ラグビースクール目黒高校(現目黒学院):第51回全国高校ラグビー大会ベスト8→関東学院大学:第33回全国大学選手権ベスト4→NECグリーンロケッツ:第40回日本選手権優勝

 現役生活は18年。ポジションはスクラムハーフ一筋。NEC在籍時、日本選手権初優勝を機に、気分よく28歳で現役引退。引退後は会社員として働くかたわら、ラグビー人気復活のために子供達を指導したり、各種コラムを執筆中。趣味はロングボード、坦々麺食べ歩き。休日はラグビー指導、ロングボードに明け暮れる。ラグビー以外のスポーツではカバティにも興味あり!? 悩みは、初対面の人にラグビーやってましたとアピールしても殆ど信じてもらえない事。夢は自分が育てたスクラムハーフが日本代表として活躍する事。

写真・トミー
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