北京五輪で8冠を達成したマイケル・フェルプス=矢木隆晴撮影
昨夏の北京五輪男子競泳で史上最多の金メダル8個を獲得し、「世界最強のスイマー」と称されるマイケル・フェルプス(米)が、「広告塔」として大金を稼いでいる。
ここまでカード会社、時計メーカー、水着メーカーなど大手企業との契約で5千万ドル(約45億円)以上を手にしたと見られ、世界的な不況にもかかわらず、コマーシャル出演依頼は後を絶たない。昨年末にサンドイッチチェーン店とCM契約を結び、今年1月には中国での乗用車販売の拡大を狙うマツダの宣伝のため、北京を訪れる予定で、100万ドル(約9千万円)以上が懐に入るという。
フェルプスは04年アテネ五輪で金メダル6個を獲得し、米国で「国民的なヒーロー」となり、北京前の広告収入は年間500万ドル(約4億5千万円)と見られていた。北京では7種目で世界記録をマーク。金メダル8個を獲得し、72年ミュンヘン大会でマーク・スピッツ(米)が記録した7冠を塗り替えたことで、「商品価値」が高まった。
米国では、スター選手がCM契約などで得る収入が、競技で稼ぐ報酬を大きく上回ることは珍しくない。米スポーツ専門誌が去年2月に発表した調査では、07年度の広告収入のトップは、男子ゴルフのタイガー・ウッズの1億500万ドル(約95億円)、2位が男子ゴルフのフィル・ミケルソンの5300万ドル(約48億円)、3位が米プロバスケットボール(NBA)のレブロン・ジェームズ(キャバリアーズ)の2800万ドル(約25億円)。フェルプスはトップ20位にも入っていなかったが、08年度はトップ3位に入りそうな勢いだ。(ニューヨーク=村上尚史)