【阿久津篤史】総工費1300億円を想定する新しい国立競技場。2019年ラグビーW杯や、東京都が招致を目指す20年夏季五輪の主会場に予定されているが、財務省は財政難を理由に消極的だった。「それが動いたのは、議員が一体になって働きかけたから」と言う。
国立競技場を建て替えたい文部科学省より、財務省の方が力関係では上で、省庁同士の交渉だけでは改築は進まなかった。「議員がポンと乗ると、関係がポンと変わってくる。スポーツにはまだまだ金がいる」
■「議員が応援団に」
日本ラグビー協会長として、19年W杯招致を成功させた。東京五輪招致委では評議会議長を務める。「議員が国からお金を引き出す応援団にならないといけない。五輪は、その大義名分になる」。約250億円と文化芸術予算の4分の1にも満たないスポーツ関連予算を増やす絶好の機会とみる。
スポーツ界はかつて政治に翻弄(ほんろう)された。冷戦期の1980年、日本オリンピック委員会(JOC)は米国に追従した政府に逆らえず、モスクワ五輪をボイコットした。補助金カットをにおわす圧力に屈した。
「時代が違う。国はもうそんなことはできない」
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。