【佐々木宏】夏の全国高校野球選手権大会(朝日新聞社、日本高校野球連盟主催)でオープニングを飾る入場行進曲に、歌詞があることはほとんど知られていない。大会で披露された記録もない。今夏の大会が95回になるのを記念して、13日開幕予定の鳥取大会で地元の高校生が独唱することになった。
曲名は「大会行進歌」。1935年、前身の全国中等学校優勝野球大会が21回目を迎えた際、朝日新聞社が山田耕筰に作曲を、兵庫県芦屋市に在住した詩人富田砕花(さいか)に作詞を依頼した。「百錬 競へる この壮美」で始まる勇壮な歌詞だ。3番まである。富田は当時「観衆もまたプレーヤーとともに感激の旋律を覚えて、これを賛美せねばならない」と語っている。
だが、朝日新聞の当時の報道などによると、歌ができた35年の21回大会で歌詞は用いられなかった。理由は定かでない。その後の大会でも用いられなかったようで、軽快なメロディーだけが広く知れ渡るようになった。一方、30回大会で、大会歌「栄冠は君に輝く」が誕生した。
※Twitterのサービスが混み合っている時など、ツイートが表示されない場合もあります。