【第5日、競泳女子100メートル背泳ぎ】
「1位だよ」
プールサイドでゴールの合図をしてくれるコーチの声で順位を知ると、腕を突き上げ、水の中から上半身が見えるほどぴょんぴょんと跳び上がって喜んだ。
力を入れて練習してきたスタートで飛び出すと、トップで折り返した。
秋山の課題は、コースの左端、ロープぎりぎりを泳いでしまうこと。真っすぐ泳ぐのが難しい全盲選手故の課題だ。疲れが出た後半、左手がロープにあたった。失速した。予選1位通過のフィッシャー(ニュージーランド)に追い上げられた。「ここで諦めちゃだめだ。1番になるんだ」。強く念じて泳いだ。