日本であった女子サッカーの20歳以下ワールドカップ(W杯)で活躍した19歳の田中陽子が所属のなでしこリーグ神戸に戻った。「ヤングなでしこ」のヒロインも、神戸ではレギュラーを目指す若手の1人に過ぎない。高い壁に立ち向かう日々だ。
W杯後、控えの田中陽への大歓声が試合前から起きる。「環境の変化を実感する」。W杯全6試合に出場し、チームトップの6得点。3位決定戦では目の覚めるようなミドルシュートも決め、史上最高の3位に入る原動力となった。
ただ神戸での立場は何も変わらない。沢、川澄らロンドン五輪銀メダルの本家「なでしこジャパン」の中心選手がひしめき、ベンチ入りさえ約束されていない。リーグ戦3試合の出場はすべて途中から。さらにサイドハーフなど本職のボランチとは違うところで使われる。神戸の星川監督は「出場させるのは経験を積ませるため。戦術的な意味はない」と厳しい評価だ。