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天然ガス活用、現実的だが難題も

 日本のエネルギー利用の構成比率をみると、際だった特徴がある。国際エネルギー機関の調べ(03年)によると、石油の比率は49.7%と主要国で最も高く、天然ガスの比率は13.7%と主要国で最も低い。

 天然ガス埋蔵量で中東が占める比率は40%と低い。その他は旧ソ連、アジア太平洋地域、北米、南米と広く分布する。

 日本周辺では、サハリンにある。確認されている商業生産が可能な埋蔵量は、サハリンだけでも日本の現在の天然ガス消費量の15年分という。

 日本の中東地域に偏った石油依存を変えるには、サハリンなどの天然ガスの活用が現実的だ。天然ガスは燃やしたときに発生するCO2の量が石油に比べて少なく、温暖化対策にも有効だ。だが、国内でガス利用の拡大に向けて体制が整っているとは言えない。

グラフ

 日本では、パイプラインが引けないインドネシアや中東などの天然ガスをいったん液化天然ガス(LNG)にして、タンカーで日本の需要地近くに持ち込み、その周辺で利用するという仕組みが定着している。

 その裏返しで、国内には国土を縦貫する幹線パイプラインがない。現状は大都市圏を中心に国土面積の5.5%にガスが供給できるに過ぎない。

 国内体制の未整備が、サハリンで進む開発計画にも影を落としている。計画のうちサハリン1プロジェクトは、天然ガスをパイプラインで日本に持ち込もうとしているからだ。せっかく開発に参加しながら、幹線パイプラインがないために国内の買い取り手が見つけられない。

 サハリンよりも豊富な埋蔵量を持つとみられているロシアの東シベリアでは、ガス田と日本、中国、韓国の大消費地を結ぶ国際パイプラインが将来敷設される可能性がある。この構想が進んでも、このままでは、国際的な連携に乗り遅れる。

 天然ガス利用では外交面でも課題が残る。日本への最大の供給国と想定されるのは、ロシアである。天然ガスの利用率を高めるには安定供給が不可欠であり、そのためにはロシアとの信頼関係の確保が必要となる。

 ひとつの方法は、一対一でロシアと向き合うのではなく、天然ガスの輸入国が共同歩調をとって、安定供給を確かなものにしていくことだ。サハリン開発には欧米諸国も加わっており、これらの国の協力がロシアとの交渉力を強めるバネとなってきた。

 東シベリアからの国際パイプラインでも同様だ。消費国である日本、中国、韓国などが北東アジアでの天然ガス利用のあり方を一緒に構想し、ロシアとの協力関係を強めていく方が果実は大きくなるだろう。

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