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ソタマー はい。考え方は非常に似ております。両社とも民主主義の観点からだけではなく、ビジネス面でも言えると思います。例えば、開発途上国の国民を助けるためのテクノロジー、そういった問題を解決するためのテクノロジーというのは、以前のテクノロジー、従来型のテクノロジーの上を飛び越えて、最も新しいテクノロジーを提供することができるわけです。 日本は非常に高齢化が進んできている社会です。フィンランドは、多分、日本に次いで2番目に高齢化が早く進んでいる国だと思います。今まで高齢化というのは、社会的にも経済的にも脅威、大きな課題だと思われていました。しかし、これは社会にとって大きなチャンスであり、また、経済的にも事業チャンスを提供しているのです。つまり、高度なテクノロジーを応用することで、高齢者がより独立した安全な生活をすることができるように、そして、必要なサービスを簡単に受けられるようにすれば、テクノロジーの利用形態というのを大きく拡大することができると思っております。 田中 ありがとうございました。 今まさに、私たちの目の前にあるユビキタスの一つというのは、携帯電話だと思いますが、先ほどの徳田先生のお話、携帯電話を飛び越えて、どこでもコンピューティングといいますか、いろんな、人と人だけでない、モノとモノとのやりとりが出てくるというお話でした。その中で、まず携帯から始まり、ここから進んでいく、その今の段階といいますか、レベルというのは、どうお考えになっていますか。 徳田 私、携帯はそのスターティング・ポイントだと思っていまして、実際、日本をはじめ、フィンランドの方、北欧の方、いろいろ携帯を使っているんですが、今、多分、企業の方は気づいていると思うんですが、携帯を持っている末端は人間だと思っているわけです。私の主張は、たまたま今は人間が操作するから、人間と人間をつなぐというスタンスだと思うんですが、日本では自分の家のリビングルームのクーラーと携帯はもうつながっているんです。で、安全な形で、帰る前に、夏の暑い日、クーラーをぱっとオンにできたりするわけです。 では、その携帯と、携帯の先が人間ではなくて、ペットであったり、ドアノブであったり、金庫のドアであったり、いろんなところに実は形を変えた携帯のようなものがつながってくる。今の、実はグラミンバンクとも関係しているんですが、テクノロジーがあらゆるものをつなげられると、一つひとつのソリューションが、社会的な規模でスケールアウトするんです、すごく安いコストで。 ですから、もちろんヒューマン・ファーストで、ピープル・ファーストで、人と人のコミュニケーションというのももちろん画期的なことなのですが、人とモノ、モノとモノとが連携できることによって新しい付加価値をつけることも可能だし、社会システムとしてスケールアウトするソリューションをつくることも可能です。だから、そこは知恵の出し合いだと思っております。 ペットに携帯を買いたい方は、たくさんいると僕は思うんですよ。ただ、たまたま私たちが持っている携帯が、犬の行動、犬の状況を把握してくれなかったり、犬が鳴いていることを人間の言葉に通訳する、「バウリンガル」ってありますけれども、そういうことまで技術的にできれば、普通の方たちが、今、携帯があって便利だなと思っていることの延長線上に、人とモノをつなげて、モノとモノをつなげるということが起きてくると思っています。 田中 村上さん、リプサネンさん、そういう世界というのは、もう実験室では進んでいるんでしょうか。
村上 徳田先生のさっきの説明を聞いて、徳田先生はコンピューターの世界の大家ですから、言葉が違うなと思ったのは、まず人間と人間をつなぐというのは、我々はピア・トゥー・ピア(peer to peer)というんですね。人間と機械を結ぶのを、ピア・トゥー・マシン。で、マシン・トゥー・マシン。 実を言うと、我々KDDIでは徳田先生と違う言葉を使って、ジャンルが違うとこういうふうな違いがあって、もしかしたらものの見方も違うかなと思うんですが、現在、我々の見えないところで携帯とマシンがつながっているんですね。もう当たり前ですがスイカのように、マシンと人間でやる。それから、ものを買う。それから、例えば、ある清涼飲料水の会社では、ものがだんだん売れてなくなってくると、自動的に携帯に連絡が入って、そろそろなくなったよと。 もうピア・トゥー・マシンというのは、意外と気がつかないんですが、我々の日常に当たり前につながっている。そろそろマシン・トゥー・マシン、これも徳田先生がおっしゃった、コンテキスト・アウェアというのは、やっぱりそこの状況を見て、マシンとマシンが、そこに人間が介在しないでうまくやるような時代が、私はすでに始まっているんじゃないかと思います。 ただ、それが我々の生活を豊かにするとか、自由にするとか、いろんなそういう方向にほんとうに動いて初めてユビキタス・ソサエティーなのではないか。何となく、その辺の微妙なところに来ているのが、今の時代ではないかと思っております。 田中 ありがとうございます。 たまたま私も携帯を持っていて、今マナーモードになっていますが、これもスイカといいますか、モバイルスイカが入っていますし、いわゆる「お財布携帯」、クレジット機能も入っており、確かに、そういう意味で言ったら、コミュニケーションというよりも、ものと携帯になっているということです。知らないうちに私たちの世界が、ヒューマン・トゥー・ヒューマンから、ヒューマン・トゥー・オブジェクト、モノと人、それがオブジェクト・トゥー・オブジェクト、モノとモノというふうに進んでいる一例なんだと思います。 村上 大事なのは、それで我々の生活を便利に豊かにしているんだろうかということだと思いますね。 田中 リプサネンさん、いかがでしょうか。フィンランドでの実験室の中身の紹介をしていただけますか。 リプサネン こういったことは、もうほんとうに現実化しています。ただ、みんながみんな使えるわけではありません。技術はもうあるわけですが、それにつながっている人というのはなかなかいないんです。 ヨーロッパでは(ICT業界におけるマーケットでの)三つの闘いが起こっています。家庭の闘い、オフィスの闘い、そしてポケット(ポケット端末、携帯、ゲーム機など)の闘いというのがあります。いろんな問題に取り組まなければいけません。まだだれが勝ったかわからない状況です。 ただ、技術はあります。これは単に技術や人間の問題だけではなくて、リーダーシップの問題でもあり、建築の問題でもあります。私、生産性の大切さということを強調しました。それから、自由度のあるオフィスということも言いました。 そういう中で、例えば取締役の人たちは、いつも会議や移動中だったりで、あまり自分のオフィスにいないんですが、どうしていつもオフィスを使わないそういう人たちに大きなオフィスがあるのでしょう。そうではなくて、秘書たちが大きなオフィスを持つという自由な考えが必要でしょう。だから技術だけではなく、富士通の話のように、やはり現実の世界を、人の姿勢を変えなければいけないのです。それらのすべてが共鳴することが重要だと思います。
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