司会 皆様、こんにちは。大変お待たせをいたしました。ただいまより朝日新聞社が主催いたしますシンポジウム「日本経済再生の戦略を考える〜中国パワーを視野に」を始めさせていただきます。私、本日のアナウンスを担当させていただきます糸永直美と申します。どうぞよろしくお願いいたします。
さて、本日皆様にはプログラムとともに質問用紙をお配りしております。パネリストの皆様に質問がおありの方は、第1部、第2部ともにセッションの途中に係の者が場内を回りますので、ご記入の上、お渡しくださいませ。
では、初めに主催者を代表いたしまして、朝日新聞社総合研究センター所長の野村彰男が皆様にごあいさつを申し上げます。
野村 皆様、こんにちは。本日はお忙しい中、そしてまた、お暑い中を朝日新聞社主催のシンポジウムに、このように多数おいでいただきまして、どうもありがとうございます。
ここ数年、私たちの身の回りで、中国の工業製品を目にすることが多くなりました。メイド・イン・チャイナが価格の安さだけではなくて、品質の目ざましい向上ぶりで、私たち日本人の生活にとっても欠かせない位置を占めつつあるように思われます。今年は、日中国交回復30周年の節目の年に当たります。この間の中国の躍進、特に、改革・開放路線のもとでの経済の急成長ぶりには大変めざましいものがあります。
一方、私たち日本のほうはどうかと申しますと、まだまだ低迷の長いトンネルから抜け切れないでいます。この一衣帯水の中国が、昨年末にはWTOに加盟いたしました。そして、世界の工場と呼ばれるまでになっております。日本企業が次々に中国に生産拠点を移し、生産や販売で中国企業と手を結ぶというニュースが続いて、中国を「脅威」とする議論も聞こえてまいります。
果たして、中国は脅威なのでしょうか。先ごろ2002年版の通商白書が発表され、その中で、そんなゼロサムの発想では、東アジアの経済発展は望めないという指摘がなされていました。中国は脅威であるとして警戒するのではなく、この東アジアの目ざましい経済発展地域と地理的に近いという利点を生かして、一体となって経済発展を目指すべきだという発想に切りかえるべきだと、そのような指摘がなされていました。
隣国の躍進にたじろぐのではなくて、お互いに強みを生かして、「ウィン・ウィン」関係をいかに築いていくか、そういう発想が大事だろうと思います。本日は日中の双方からすばらしいパネリストをお招きいただきました。第一部では、そうした中国の実像に迫っていただこうと思っております。そして、第2部では、そうした中国との関係において、日本経済の再生のために一体何ができるのか、どのような将来像を描けるのかということを存分に話し合っていただこうと考えております。活発な実りある議論が展開されるものと確信しております。どうぞ最後までご清聴いただければ幸いです。主催者を代表いたしまして、ごあいさつといたします。どうもありがとうございました。