|
富士通が薄型テレビに使うプラズマ・ディスプレー・パネル(PDP)事業について、大幅な縮小を検討していることが20日、わかった。事実上の撤退も視野に入れ、同事業の合弁相手の日立製作所と交渉に入っている。富士通はPDP開発の先駆け的存在で、多くの基本特許を保有している。PDP自体は成長が見込まれるが、こうした最先端技術は継続的に巨額投資を続けないと国際競争に勝ち残れないことから戦略を見直した。
富士通と日立は折半出資の富士通日立プラズマディスプレイ(FHP、川崎市)を99年4月に設立し、宮崎事業所(宮崎県国富町)でパネルを生産している。現在は富士通の連結対象子会社になっているが、保有株式を日立に譲渡して出資比率を大幅に引き下げ、連結対象から外すことを検討している。富士通が所有する特許もFHPに譲渡する方針だ。
富士通は68年にPDPの開発に着手、95年には世界で初めて大型カラーパネルの開発に成功した。FHPはその技術を基礎としている。現在は松下電器産業や韓国メーカーと世界シェア首位を争っており、近く750億円を投資し、宮崎事業所の敷地内に新工場を建設する計画だ。
PDPは将来的には大幅な販売増が見込めるものの、現在は市場価格の低下が著しく、採算性は厳しさを増している。今後も巨額の開発・設備投資が必要になるため、富士通としては連結対象から外し、中核事業である半導体やソフトウエア事業などに経営資源を集中させた方が得策と判断した模様だ。
ただ、同社の従業員がこの事業に携わっているため、出資比率の一部を残すことも検討している。一方、日立は、PDPを薄型テレビの主力部品と位置づけており、FHPを子会社として開発投資を続ける。
(2005/01/21)
|