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「インターネット・アーカイブ」代表、ブルースター・ケイル氏(43)に聞く
(中)低コストのスパコンでデータ保存

asahi.com編集部 平 和博(サンノゼ)

「汎用品をつかったスパコンなら、安価で十分機能する」と話すケイル氏

●1000台つなぎ500テラバイト

――「インターネット・アーカイブ」のコンピューターには今、どのぐらいのデータが保存されているんですか。

 「本1冊のデータ量は、だいたい1メガ(100万)バイト。今は、約1000台のコンピューターをつないで、あわせて500テラ(兆)バイト以上の容量のハードディスクが動いている。このうち、300テラバイト以上がウェブページの保存データだ。これらのコンピューターはサンフランシスコ中心部のデータセンターにある。そのほかに、(ミラーサイトとして)エジプトに再建されたアレクサンドリア図書館にもデータが保存されている。データ消失を避けるには、複数の場所に保存しておく方が安全だ」

 「さらに『ペタ〈1000兆〉・ボックス(Petabox)』というプロジェクトで、手始めに80台のマシンをアムステルダムに置いている。このプロジェクトは最終的には800台のマシンを使い、1ペタバイトという膨大な量のデータを長期間にわたって保存、なおかつアクセスも可能にする、という試みだ。年末までにはマシンの設置は完了する予定。長期間と言うのは、数百年の単位で、という意味だ。我々がより賢ければ、数千年の単位で保存する方法もわかるのかもしれない」

 「1つの記憶メディアから別のメディアに、データの移し変えることができるかどうかがポイントだ。我々は設立から8年の間に、すべての蓄積データで2度、移し変え作業を行った。これは、テクノロジーが進化し続ける以上、定期的にやらざるを得ない。本なら何の手間もかからず、数百年でも使える。車なら10年おきぐらいには買い換える。コンピューターは、今のところ3年から5年だ。この期間は長くなるかもしれないし、短くなるかもしれない。コンピューター・メーカーは、我々の事情なんて考慮しないからね」

――あなたはMIT、さらにシンキング・マシーンズ社でスーパー・コンピューターの開発に携わってきました。このプロジェクトでも何か特別な技術を使っているんですか?

 「いや。すべては、全く汎用のテクノロジーだ。ディスクドライブ、どこにでも売っているコンピューター、それらを使って情報保存に適した設備を作る。ほとんどのソフトウェアはリナックスなどのオープンソース。特許が絡むようなものは、買ってきたディスクドライブとマザーボードなど、ごく限られている。かつて開発に携わっていたスーパー・コンピューターも、汎用の機材を使った超並列処理のテクノロジーという点では、ほとんど同じだ。汎用品の方が安いし、十分うまく機能する。1テラバイトあたりのコストは2000ドル(約22万円)程度だ」

●ボランティアによる無線LAN

「SFLan」の無線LAN設備

――ケイルさんはインターネット揺籃(ようらん)期の検索・出版システム「WAIS(ウェイズ、広域情報サーバー)」の開発者としても知られています。このテクノロジーについて聞かせてください。

 「WAISはインターネットにおける最初のパブリッシング・システムであり、検索システムだ。情報発信用の世界中のサーバーと、利用者側の端末を特定の通信規格(プロトコル)を使って結び、文書を取り出すことができるようにする。それがWAISだ。インターネットでは、WAISの後に(ファイルを階層化した検索システム)GOPHERが来て、その後がウェブ。閲覧ソフトのモザイクが開発され、結局はそのすべてをとりこんだわけだ。WAISを使い、ウォール・ストリート・ジャーナルやエンサイクロペディアブリタニカ、ニューヨーク・タイムズといったメディアのコンテンツのオンライン化を手がけた。多くのメディアのオンライン化を果たし、インターネットも広がりを見せてきた1995年、WAISをアメリカ・オンライン(AOL)に売ったんだ。それが『インターネット・アーカイブ』の資金になった」

 「その後、『Alexa(アレクサ)』という企業を設立し、今度はアマゾンに売却。これもアーカイブの資金になった。アレクサは、あらゆるウェブサイトの情報を収集し、インターネットのカタログを作る会社だ。アレクサが収集したデータは、ウェブ・アーカイブとして、インターネット・アーカイブに寄贈されている」

――サンフランシスコで、ボランティアにより無料の無線LANシステムを構築する「SFLan」というプロジェクトにも取り組んでますね。

 「(アーカイブへのアクセス手段としてのブロードバンド回線がなかなか整備されない)ラストワンマイル問題を解決しようという試みだ。ムーアの法則に従うなら、18カ月ごとに(トランジスタの集積度は2倍になり、結果として)ブロードバンド回線速度もどんどん速くなるはずだろう? ところが、米国の通信会社はこの法則に全然従ってない。私は自宅でDSLを使い始めて5年になるが、一向にサービスはよくならない。下手をすると、料金だけは上がる。そこで、ユーザーが無線LAN設備を所有し、サービスもコントロールしようというわけだ。協力者は基地局となる無線LAN設備を購入し、自宅の屋根に設置することになる。今のところ、協力者はローレンス・レッシグやパメラ・サミュエルソン(カリフォルニア大バークレー校教授)、ミッチェル・ケイパーなど約30人。少しずつだが、増えてはきている」 (2004/09/23)










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