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「インターネット・アーカイブ」代表、ブルースター・ケイル氏(43)に聞く
(下)「長すぎる著作権保護の被害者は、我々の子どもたちだ」

asahi.com編集部 平 和博(サンノゼ)

「絶版になった書籍を公開できるように求める裁判だ」と話すケイル氏

●「孤児」となった書籍

 ――著作権問題について。デジタルデータのアーカイブに取り組む中で、様々な著作権問題への対応を迫られたと思うのですが。

 「『ソフトウェア・アーカイブ』という古いソフトの保存プロジェクトを進めている。(保存にはオリジナルから他の記憶メディアにコピーする必要があるが)問題は、コピー防止機能のあるフロッピー・ディスクやCDのデータを扱う時に起きる。(コピー防止機能の解除を禁じる)デジタルミレニアム著作権法(DMCA)により、図書館は(保存目的でも)これらソフトウェアのコピーができない。そこで、我々はDMCAの免除を著作権局に申請したが、認められたのは3年間の期限付きだ。この免除によってコピー作業自体は可能となったが、ウェブで一般に公開することまではできていない。そして3年の期限が過ぎた後、免除認定の更新が認められるという保証はない」

 「さらに書籍。著作権切れの書籍なら問題はないが、まだ著作権は残っている、しかし絶版になった本をどうするか。我々が『孤児』と呼んでいるものだ。その数は数百万にもなると見ている。図書館がこれまで、著作権切れの書籍を一般の利用ができるようにしてきたのと同じように、『孤児』となっている書籍も何とかして一般の人たちに利用可能にしたい。そこで、絶版となった書籍を公開できるよう裁判所に判断を示してもらうため、今年3月、(映像アーカイビストの)リチャード・プレリンガーとともにローレンス・レッシグを原告代理人として、アシュクロフト司法長官を相手取った訴訟を起こした。『ケイル裁判』と呼んでいるものだ。これまでの著作権法の改正で、著作権の保護期間はひどく長くなってしまった。それによって(将来にわたる知識へのアクセスを阻害され)被害を受けるのは、我々の子どもたちなのだ」

――訴訟についての、基本的な考え方について教えてください。

 「私は、合衆国憲法の起草者たちの作った著作権制度(1790年の最初の著作権法)が気に入っている。彼らは多分、今の議会に影響力を持っている何人かのロビイストたちよりも、聡明な人々だったんだろう。もし議会図書館に作品を寄贈すれば、政府は14年の間、その著作権を保護する。寄贈がなければ、保護もなし。そして、14年たってもその作品がまだカネを生み続け、望むのであればさらに14年の延長ができる。かつては(最長でも)28年間だった著作権保護期間が、いまではほぼ100年(企業保有の著作物は発表から95年)あるいは100年以上(個人の著作物は作者の死後70年)にもなってしまっている。18世紀の人たちには28年もあれば十分だったことを、ロビイストたちは『著作権に関わる問題のあれこれを処理するには、もっともっと、100年を超す膨大な時間がかかるんだ』とでも説明するんだ。そんなこと信じられるか? でも議会は信じるんだ、ロビイストの言うことを」

 「最初の著作権制度に戻るべきだ。あるいは、そんなに昔じゃなくても、(著作権の登録・更新制度がまだ残り、保護期間は最大56年だった)ニクソン政権(1969−1974年)の時の制度だっていい。以後30年で、議会の聡明な人たちがどうして、こんなに徹底的に著作権制度を変えてしまったんだろう。なぜだかわかるか? ミッキーのためか? そうなのかもしれない。いずれにしても、この裁判は何年にもわたって続くだろう」

●振り子が戻る時

ゴールデンゲート・ブリッジを見渡せる「インターネット・アーカイブ」

――コンテンツ企業とフェア・ユース(公正利用)との衝突、ということなんでしょうか?

 「フェア・ユースなどというものはDMCAのもとでは、もう存在しない。どこかに蹴散らしたんだ。そして、著作権保護期間の延長で、パブリック・ドメイン(公有財)入りする作品も減らしてしまっている。だが、私がつきあうビジネス界の人たちは簡単明瞭だ。自分たちのコンテンツから、より多くの収益を生み出したい。それだけだ。ならば話は簡単。カネを生むコンテンツはきちんと保護しよう。カネを生まないコンテンツは? 手放してパブリック・ドメインにすればいいじゃないか。そうなれば、だれかがはそのコンテンツを有効に利用する方法を考え出す。みんなにメリットがあるだろう」

――今後10年、どんな目標がありますか?

 「『すべての人智への開かれたアクセス』を実現するために、すべての本、音楽、ビデオ、ソフトウェア、ウェブをアーカイブし、利用可能にしていく。そのシステムから得られる恩恵を、自分の子どもたちが利用できるようにしたい。振り子は動いている。80年代のインターネットは、すべてが非商用利用だった。90年代、今度はすべてが商用利用だ。再びもとに戻る時がきたんじゃないか」 (2004/09/24)










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