■特集:データセキュリティー
データの流れ、アニメで図解カフェでのメール「丸裸」監視システム「プリズム」とは米中央情報局(CIA)の元職員、エドワード・スノーデン容疑者が、米国家安全保障局(NSA)による情報収集を告発したことが波紋を広げている。インターネットを流れるデータは様々な形で流出する危険がある。日本のあなたが何げなく送ったメールの中身も、どこかで盗み見られているかもしれない。
ホームページで商品情報を閲覧したり、メールを作ったり、ツイッターでつぶやいたり。私たちが送信したこうしたデータは、どこへ向かうのだろう。
例えば、デジカメの画像を米企業のネットサービスに保存する場合。あなたが机に座り、パソコンのキーボードをたたく。データはまず、パケットと呼ばれる小包に小分けされて国内のプロバイダー(接続事業者)に送られ、インターネットに乗る。
小包には差出人と宛先を記した荷札が貼られ、様々な経路を通って、行き先の米国のサイトやサービスが接続されたプロバイダーに届く。
アジアや欧州など世界各地域から送信されるデータの量は、ハイビジョン映像に換算して300時間分に相当する毎秒1万8千ギガビット(2011年)。その8割以上は北米を経由する。グーグルやフェイスブック、ユーチューブなど、世界のネットサービス事業者の大半が米国に拠点を置いているからだ。
米国に届いたデジカメ画像は、事業者が設置した「データセンター」と呼ばれるサーバーコンピューターに保存される。いわばデータの倉庫だ。利用者が手元の端末からアクセスすれば、いつでもどこでも必要なデータを取り出せる「クラウドサービス」。例えば携帯端末iPhone(アイフォーン)の写真などの保存サービスを行う米アップルは2010年に東京ドーム1個分ほどの広さがあるデータセンターを建設。同規模のセンターをもう一つ建設中だ。こうしたサービスは急速に普及しており、データが米国に集中する要因になっている。今回のNSAによる情報収集はデータの集中を逆手に取ったもので、あなたのデジカメ画像も見られていた可能性がある。
「端末から倉庫まで」の経路上では、小包の情報は様々に読み取られており、その際にはパケットインスペクションなどと呼ばれる技術が使われる。荷札の情報をもとに小包の流れを把握し、特定のサイトやサービスにアクセスする利用者が急増して通信障害が起きないようにするためのものだ。
小包の持ち主であるネット利用者の同意があれば、小包の中身も見ることができる。中にウイルスがひそんでいないかなどをチェックするためだ。
本来はネットの利便性向上のための技術だが、これらの技術を応用すると、持ち主に知られずに開封したり、中身を複写して取り込んだりすることが可能だ。ただし、不特定多数の小包をチェックするには大がかりな設備が必要とされる。
こうした技術は、中国公安当局が05年末ごろ完成させた「金の盾」という管理システムに応用されている可能性がある。フェイスブックや、ダライ・ラマ14世の公式ホームページへのアクセスは遮断し、閲覧できないようにしている。出入国記録や運転免許証など国民の個人情報を統一管理しており、内容に問題がある投稿が検知されれば、即座に発信元の個人を特定して削除を命じているという。
一方、日本では、国内のプロバイダーは憲法の定める「通信の秘密」などによって、特別な理由がない限り、小包の中身を確認することは禁じられている。
だが、この2年ほど、中央省庁や大企業でのデータ流出が相次いだことから、政府機関の情報セキュリティーについて、強化の必要性が叫ばれた。
内閣官房情報セキュリティセンター(NISC)は6月、「サイバーセキュリティ2013」と題した報告書をまとめ、国家レベルでのサイバー攻撃への対策強化や情報の防衛などを検討していくことを決めた。
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この特集は田中誠士、高山裕喜、須藤龍也、松尾一郎、石田耕一郎(北京)が担当しました。
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