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写真:グーグルが消費者に直接販売する初の携帯電話「ネクサス・ワン」=ロイター

グーグルが消費者に直接販売する初の携帯電話「ネクサス・ワン」=ロイター

解説

グーグルとは

 インターネット検索の世界最大手。1998年、米スタンフォード大学の大学院生だったラリー・ページとサーゲイ・ブリンが創立した。「世界中の情報を整理し、検索可能にすること」を社の使命とする。本社は米カリフォルニア州マウンテンビュー。世界14カ国にオフィスを置く。CEOはエリック・シュミット。

 インターネットは1988年に商用利用が始まったが、1990年代半ばになっても実用的なロボット型検索エンジンがなかった。1996年、ページは指導教官に「ワールドワイドウェブのすべてを自分のデスクトップにダウンロードします」と宣言、ブリンと共にウェブのリンクの分析を進めた(デビッド・バイス、マーク・アルシード「Google誕生」から)。ページは、ウェブサイトに張られているリンクの数によってそのサイトの人気が計れること、さらに人気の高いサイトから張られたリンクは、そうでないサイトから張られたリンクよりも重要であることなどから、ページとリンクにランクづけを施した「ページランク」という概念を提唱した。これによって開発された初期の検索エンジン「バックラブ」の有用性はすぐに判明し、事業化に結びつく。

 検索語に関連が強い広告を表示する検索連動型広告によって強固なビジネスモデルを確立、インターネット広告市場拡大の大きな原動力となる。ウェブメールのGメール、地図サービスのグーグルマップなど、Ajaxを活用したブラウザーベースの画期的なサービスによって、「ウェブ2.0」と呼ばれるインターネットサービスの新しい潮流を作り出す。

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 ダブルクリック、キーホール(グーグルアース)など、すぐれた技術やサービス、特許を持つ企業を積極的に買収し、事業を拡大することでもよく知られる。特に有名なのは2006年、動画投稿サイトYouTube(ユーチューブ)を16億5000万ドルで買収したこと。

 同様に買収した携帯電話向けプラットフォーム「アンドロイド」を2007年に無償提供開始。2010年にはアンドロイドを搭載したタッチスクリーン式スマートフォン「Nexus One(ネクサスワン)」」を発表。グーグルマップやグーグル音声検索、グーグルボイスなど、グーグルの数々のサービスと連動し、注目を浴びた。また2009年11月に、モバイル広告大手の「AdMob(アドモブ)」を買収するなど、モバイル分野での足場も怠りなく築いている。

 2010年1月には、グーグルのシステムに対して中国からの「高度な手口による」攻撃を受け、知的財産に関わる情報を盗まれたと発表した。攻撃の主目標は、中国の人権活動家のGメールアカウントへの侵入と考えられるが、その目的は果たせなかったとグーグルは断定している。また、同様の攻撃がグーグル以外の20の大企業に対して行われていることも合わせて発表した(その後、攻撃を受けた企業の数はさらに多かったという報道もある)。極めて大規模な攻撃だったため、中国政府の関与を疑う声も根強い。この攻撃後、グーグルは中国国内での検索結果の表示方法を変更した。クリントン米国務長官は中国政府の検閲を批判、、この攻撃に関する徹底調査を中国政府に求めた。同社は2006年にグーグル・チャイナを創設、中国に進出したが、同国政府の検閲政策に合わせて、特に人権問題に関する用語の検索結果に規制をかけていたが、天安門事件やチベット、法輪功など、同国政府が規制している情報が表示されるようになった。

 2007年、米国の大学図書館と提携して蔵書をスキャン、検索語に対応して本の中身を検索可能にするグーグルブック検索を開始。これを著作権侵害だとする米国作家協会と全米出版社協会との裁判が2008年に和解した。著作権切れの書籍だけでなく、絶版・品切れの本に関しても、米国内に限ってインターネット上で公開・販売が可能になった。クラスアクションと呼ばれるこの裁判の特性により、ベルヌ条約締結国すべての書籍も和解の対象となり、日本を含めた世界中の著作権者を巻き込む議論を引き起こしたが、その後、米・英・豪・カナダの英語圏4カ国で出版された書籍に対象を限る修正案が提出された。ブック検索の公開によって同社は、前述の社の使命にさらに一歩近づいたといえる。(丹治吉順)

関連書籍 「Google誕生」(イースト・プレス、2006)

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解説文は10年1月25日更新

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