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医薬部外品

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:医薬部外品どこで買えるの

医薬部外品どこで買えるの

解説

医薬部外品とは

「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」「ファンデーションなどによるメーキャップ効果で肌を白く見せる」。「美白」をうたった商品にも宣伝文句に違いがあることは、ご存じでしたか。 前者は医薬部外品の薬用化粧品、後者は一般の化粧品の表現の一例です。日本化粧品工業連合会が2008年に作ったガイドラインで、使える表現が決められています。 

この二つ、いったいどこが違うのでしょうか。

薬用化粧品は、効用の表記が認められているので「美白効果」として「メラニンの生成を抑え」、「しみ・そばかすを防ぐ」といった効果がうたえます。一方、化粧品は見た目の美しさを表現するにとどまる、というわけです。

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 医薬品、医薬部外品、化粧品の違いは薬事法によって定められています。

 医薬品は治療や予防、病気などの診断のために使われます。頭痛薬や風邪薬から、病院で使われる最新の薬までと多種多様です。

 医薬部外品は簡単に言うと、口臭や体臭、あせもやただれ、吐き気などの不快感、脱毛などを防止する製品です。ほかには殺虫剤など、家ネズミやハエ、蚊などを防除する製品も。最も重点を置くのは治療ではなく「防止」。一定の効果を持ちつつ、日常的に使うため人体への影響が少ないことも大事な条件です。製造販売には国や都道府県の承認が必要です。

 字面からもわかるように医薬部外品は、医薬品でもなく化粧品でもないという「医薬の部外品」です。とはいえ医薬品とは関係ないのかと言うと、「部外」というほど無関係でもない。医薬品と化粧品の間に存在する、欧米にはない日本独自の位置づけだそうです。医薬品と化粧品に挟まれ、医薬部外品は中2階とも言うべき立場のようです。

 もともと医薬部外品は、医薬品に準ずる作用を持つ製品として決められていました。それが戦後に、米国の法律を参考にして旧薬事法を作ったため、分類そのものが消滅。医薬品か化粧品かのどちらかに吸収されました。

 ではなぜ医薬部外品が再び復活したのでしょうか。

 「当時は製品の成分や効果などの内容ではなく、どこで買えるかという販売規制の側面もあった」と昭和薬大名誉教授の松本光雄さんは解説しています。

 医薬品は正しく使わないと危険ですので、薬剤師のいる薬局・薬店での販売が求められます。ですが、一時医薬品として位置づけられていた蚊取り線香などは日用品として近くの雑貨屋でも買えないと不便です。そんな事情から、改めて1960(昭和35)年に一般の店舗でも購入できる医薬部外品という項目ができたそうです。

 その後、99年と04年に医薬品の一部だったビタミン剤などが医薬部外品に移されました。成分などで分けていた線引きが変わったためです。

 リポビタンD(大正製薬)もその一つ。もとは医薬品として薬局・薬店で販売されていましたが、99年に「タウリン1000ミリグラム」のリポビタンDは医薬部外品になりました。1500ミリグラムで線引きがされたためです。

 このように医薬品から医薬部外品への移籍が多く、生産額でみて98年の5497億円から10年後の08年には8091億円と急増しています。

 医薬部外品や医薬品を巡る状況は動き続けています。

 09年6月からは薬剤師の代わりに「登録販売者」を置けば、風邪薬など日常的な医薬品は薬局・薬店以外でも販売できるようになりました。

記者のひとこと

 医薬部外品一つ取ってみても、指定医薬部外品や防除医薬部外品など細かな分類があります。薬局・薬店で買える一般用医薬品でも第1類、第2類、第3類など、成分や効能、体への影響などを元に細かく分かれています。第3類が最も医薬部外品に近い位置でしょうか。また、成分などの「線引き」が変わるたびに分類も変わってきます。多くの商品が出回っていますし、そこが店頭で悩む一因かもしれません。やはり、素直に専門家に相談するのが一番でしょうか。(木村俊介)

解説文は10年6月26日付け 「今さら聞けない+(プラス)」より転載

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