現在位置:
  1. asahi.com
  2. ライフ
  3. トラベル
  4. 星空月報
  5. 記事

夏休みの自由研究は日食でキマリ!

文:高梨直紘(天プラ/国立天文台)

2009年7月19日12時17分

イラスト:  

イラスト:  

写真:木漏れ日が欠けた太陽の形になっている。日食の最中には、こんな面白い光景が見られるはずだ! 撮影=吉住千亜紀氏(和歌山大学)拡大木漏れ日が欠けた太陽の形になっている。日食の最中には、こんな面白い光景が見られるはずだ! 撮影=吉住千亜紀氏(和歌山大学)

 夏休みに入ってすぐの7月22日。日本全土で日食が起きることは、この記事を読んでいる皆さんはすでにご存知のことでしょう。皆既を含む日食が日本で見られることはたいへん珍しいことです。この日食を、今年の夏休みの自由研究のテーマにしない手はありません!。ここでは、日食の安全な観察の仕方と、どんな点に注目して観察を行うとよいのかについて簡単に紹介しましょう。

■太陽はキケン

 太陽を直接見ると、失明します。このことは、しっかりと頭の中に入れておいてください。一瞬、太陽を見てしまって眼がチカチカした経験がある人も少なくないと思いますが、それもそのはず。太陽からの強力な光は、人間の網膜細胞を簡単に破壊してしまいます。したがって、太陽を観察しようと考えている皆さんは、安全な方法で太陽を観察するよう、工夫しなければいけません。

 太陽を観察するには、太陽の光をカットしてくれるフィルター(日食グラスなど)を通して直接観察する方法と、太陽の姿を映したもの(ピンホール像など)を観察する間接的な方法のふたつが挙げられます。自由研究として太陽を観察するのであれば、写真やスケッチなど、日食が終わったあとで見返してみてもわかりやすい形で記録に残しましょう。そのためには、日食グラスを使って直接観察するのも良いですが、太陽の姿を映したものを観察すると良いでしょう。

 ※やってはいけない観察方法と安全な観察方法については、国立天文台のホームページなどをご覧ください。

 日食を観察する方法:国立天文台
 http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/obs.html

 2009年7月22日 日食を見よう ガイド:星空の連帯
 http://homepage3.nifty.com/fun/hosiren/

 残念ながら天気が悪く、太陽を観察することができない人はインターネットやテレビで行われる中継を見ることもできますから、気を落とさずに屋内で楽しみましょう。

 LIVE! ECLIPSE 2009
 http://www.live-eclipse.org/

 NHK 生中継 46年ぶりの皆既日食 7月22日(水)
 http://www.nhk.or.jp/live0722/

 気象庁 日食時の「ひまわり」画像(解説と過去の事例)
 http://ds.data.jma.go.jp/obd/sat/data/web/suneclipse.html

■日食のココに注目

 太陽が全て隠されてしまう皆既日食が見られる場所以外でも、日本全国で部分日食を観察することができます。日食は、太陽がだんだんと欠け始め(食の始め)、もっとも欠けた状態になったあと(食の最大)、だんだんと太りながら元の太陽の姿に戻って終わります(食の終わり)。何時頃に始まり、最大を迎え、終わるのかについては国立天文台のホームページに掲載されていますので、事前に調べておきましょう。どんなところに注目したら面白いのか、ポイントをいくつか挙げてみましょう。

 2009年7月22日皆既日食の情報:国立天文台
 http://www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/

【注目ポイントその1:太陽のようす】

 ・形:太陽の形が変化していくようすを、記録に取りましょう。日食グラスなどを用いて直接観察する以外にも、ピンホールなどを用いて太陽の像を映し、その様子を観察するのも良いでしょう。

 ・明るさ:太陽の欠け具合に伴って、空の明るさがどう変化するのか調べてみましょう。空の明るさを、どう測るのかがポイントです。

【注目ポイントその2:地上のようす】

 ・影:部分日食が起きている時には、木漏れ日など小さな隙間を通ってきた光によって、欠けた太陽の姿が地面に映ります。どんなところに、どんな太陽の姿が映っているか探してみましょう。

 ・気温:太陽の欠け具合によって、気温が変化するでしょう。一定時間ごとに気温の変化を記録し、前後数日の気温変化と比べてみましょう。

 ・動物:私たちが日食に驚くのと同じように、動物や昆虫も日食に影響を受けるかもしれません。例えば、皆既日食が起きる場所では、鳥がさえずり始める現象が報告されています。皆さんの身近な生き物に、ふだんと違った様子が見られないか観察してみると良いでしょう。

 ・人間:日食が進むにつれて、周りにいる人たちがどのように反応するのか観察してみましょう。

        ☆    ☆    ☆

 以上、日食のときに観察したら面白いと思われるポイントをいくつか挙げてみましたが、これ以外にも観察したら面白いことを見つけられるかもしれません。日食の時には、注意深く周りを観察し、気が付いたことをしっかりと記録に残すようにしましょう。また、日食を眺めてみて、どのように感じたかを文章や絵に残しておくことも、たいへん良いことだと思います。日食が終わった後でも、インターネットを通じてさまざまな情報を集めたり、疑問に思ったことを調べたりすることができるはずです。せっかくの日食です、ぜひ楽しみながら研究してみましょう!

 JAXA木漏れ日キャンペーン
 http://edu.jaxa.jp/komorebi/

プロフィール

天文学普及プロジェクト「天プラ」

天プラは、天文学の普及を目指して活動する、若手研究者らによる有志グループです。 なにかと遠い感じのする天文学の世界を身近に感じてもらおうと、「星の輪廻(りんね)」をテーマにしたトイレットペーパーを製作するなど、あの手この手で天文学普及に取り組みます。

モットーは“知るを楽しむ”。大目標は「みんなで作ろう、月面天文台」。

検索フォーム
キーワード:


朝日新聞購読のご案内