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蔵王権現立像 三仏寺

2006年06月06日

写真

蔵王権現立像 池本喜巳さん撮影

地図

■JR倉吉駅からバス約40分。「三徳山参道入口」で下車。境内に宿坊もある。要予約。

■群を抜く本尊の躍動感

 三朝温泉から往復15キロほどの道のりを、歩いて参拝する人たちがバスの窓から見えた。楽ではない坂道も、湯につかる後の楽しみがあればこそ。目指す鳥取県三朝町の三仏寺(さんぶつじ)は、山岳信仰を集める三徳山(みとくさん)に抱かれ、今年は「開山1300年祭」の行事が目白押しである。

 三徳山の断崖(だんがい)に張り付くように建つ投入堂(なげいれどう)は、途中に岩場の難所もある古くからの修験道場で、長く7体の蔵王権現立像が安置されてきた。今では7体そろって参道沿いの宝物殿に移されており、拝観はかつてと比べようもなく楽にはなった。

 7体それぞれ足の構えが異なり、足をけり上げるものも角度や向きが違うが、本尊の洗練された躍動感は群を抜く。像内に納められた史料から1168年(平安後期)の作で、都の仏師がかかわったとされる。仏教と山岳信仰とが融合して生まれた蔵王権現が、彫像として完成していく時期を考える上でも貴重な作例という。

 本尊だけが、複数の材木を寄せ合わせ、内側をくりぬく寄木造(よせぎづく)りなのに対し、残り6体は、頭や胴の主要部分を1本の材木から彫り出す旧来の一木造(いちぼくづく)り。寄木造りは細かな細工がしやすく、彫像も軽くできるから、大きく足を上げてもバランスが保て、どこか軽やか。技術の革新も本尊のかたちを生み出した。

(編集委員・森本俊司、協力は京都大大学院・根立研介教授)




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