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「旅の者、ともに撮ろう」黄門様ご一行、無償で10年

2008年05月05日

 「水戸黄門愛好会」のメンバーが黄門様や助さん・格さんに扮し、観光客との写真に納まるボランティアを始めて10年になる。ファンは全国に広がり、撮影に応じる回数は年1万回を超える。ゴールデンウイーク後半が始まった3日も、水戸市の偕楽園では水戸黄門ご一行と「はい、チーズ」――。(北崎礼子)

写真

「黄門様ご一行」と記念写真に納まる観光客=水戸市の偕楽園

 「あー、黄門様だ」

 「無料写真撮影します」と書いたパネルを手にツツジが咲く道を練り歩く旅姿の黄門様と助さん・格さん・町娘の一行に観光客が寄ってくる。愛好会のメンバーが客のカメラを預かって一緒にパチリ。3日午前中は小雨が降るにもかかわらず、20人近い観光客が順番待ちしていた。

 一日の撮影回数は平均300回近い。神戸から来た高内憲一さん(57)は「ボランティアなんて驚いた。楽しいね」と喜んでいた。

 愛好会は98年に10人でスタートし、現在の会員は16歳から80歳まで約90人。「もう一度水戸に足を運んでほしい」と、休日にメンバーが手弁当で年40回近く観光地に繰り出す。

 観光客に喜んでもらおうと、写真写りにもこだわる。化粧を担当する自営業の斎藤義秀さん(54)は、自分の顔を実験台にし、いかに写真映えする陰影を作るかアイラインやマスカラを使って研究を怠らない。

 「ちょんまげを結って歩いて楽しそう」と入会した造園業の三好清貴さん(54)は、最初は格さんに扮して「控えおろう」と演じるのが恥ずかしかった。今はやみつきになり、町人と武士の着物の着方の違いにこだわって着付けをする徹底ぶりだ。

 町娘に扮する銀行員の藤田記子さん(27)は、大学生の時から毎年10回以上参加している。北海道から来た観光客から「去年一緒に写ったね」と言われ、つきあいの輪が広がった。

 雨の日も雪の日も、午前7時半から午後4時近くまでわらじ履きで通す。足が冷たくなるが、メンバーは「水戸の印象が悪くなる」と撮影を待っている観光客にはつらい顔を見せないよう気をつける。

 愛好会が県内外の350人にアンケートしたところ、リピーターが多いことがわかった。年2千円の会費でまかなうのは楽ではないが、会長の高島繁正さん(65)は「住民にも観光客にも水戸を愛してもらえるよう、黄門様という宝物を磨きたい。いろいろな人に入ってほしい」と話す。

 会への連絡は事務局(029・252・1658)へ。

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