まずは頭皮チェックからだ。はてさて、どんな具合かマイヘッド。TVモニターに熱い視線を注ぐ。本日担当のヌノダさんが、マイクロスコープを私の頭にぴたっと当てて、いざ頭皮にズームイン! ……おえ。

「まずは頭皮チェックから参りましょう」と担当のヌノダさん。六本木のCLAIRというお店で、7350円のノーマルコースです。

細木数子の頭上をまわる、人工衛星ぽい機械。おでことまゆげの出演:著者。初公開、サービスカット(?)です。

待ち時間には飲み物のサービスが。「何になさいますか? ハーブティー、コーヒー、紅茶……」と聞かれたので、迷わずハーブティーを注文。このお店のおすすめに違いない!なぜなら真っ先に読みあげられたから!!と考えたのでした。あたし冴えてる、冴えまくっている、と自己満足に浸っていたのですが、「こっちはコーヒーが一番手でしたけど」とガミー氏。順番は関係なかったみたいです。ちぇ。
200倍になった自分の頭皮は、なかなかどうして不気味だった。“陽が差さない、うら寂しい林”という感じ。大地(地肌)はやけに青白く、ニョキンニョキンと生えている木(髪)は、ゴキ○リの表面みたいに黒くつやつやしている。そのコントラストが気色悪いったらない。
人体の神秘に思いを馳せる
しかしそうは言っても、自分の頭皮はこの林の連続で成りたっているのだよなあ。
大地の下には木々の製造工場があり、休むことなくせっせと稼動している。そこを拡大して見ればまた不気味なのだろうが、外見からはもちろんわからない。ミッションは、体の内側で、秘密裏に行われているのである。
グッジョブ毛根。グッジョブ私。
似たようなことは、全身のいたるところで行われているわけで、私は人体の神秘に思いを馳せてみた。たとえばオナラ。世に生まれ出てみれば破壊的にくっさいオナラも、体内にあるかぎりは無臭である。なんという優れた密閉性だろうか。タッパーウェア並みの高性能。まあ私の場合はオナラなんて、出たとしてもメロディガス(*)ですけどね。ホホ。
おバカな話はこの辺にして、頭皮チェックの結果を聞いてみる。ヌノダさんは笑顔で言った。
「特に問題はありませんね。少し皮脂がたまっていますが」
がーん。毛穴は“クレーター状に凹んでいる”のが理想的らしいのに、私のときたら、どこもかしこも埋まっちゃってる!
「そんなに気にしなくて大丈夫ですよ。洗髪後4〜8時間で、自然にたまるものですから」
ほ、ほんと?
「それに皮脂は必ずしも悪者というわけではなくて、ある程度は必要なんです」
ホ。ちなみに画像の写真がないのは、汚すぎて載せられないから――ではなく、うまく撮れなかったからなので、あしからず。
次は洗髪。そしてオイルをたらしながらの頭皮マッサージだ。あまりの気持ちよさについウトウト……。しかし貧乏性の私は、「夢見心地のこのトキを、本当の夢にしてしまっては、もったいのうござるっ」と、必死に睡魔と闘った。
続くトリートメントでは、髪に2種類のジェルを塗りこみ、オールバック(細木数子ふう)にまとめる。サランラップでおおった数子ヘアに、遠赤外線を当てることしばし。
丁寧に洗い流してもらったあとは、肩や首のマッサージ(これまた絶妙なチカラ加減)を受けて終了だ。
自分の髪じゃないみたい
あースッキリした。最後にもう一度やった頭皮チェックでは、ちゃんとクレーターができていたし。けどこれも数時間後には、あのフラットな状態に戻ってしまうんだろうか。
「今回の頭皮チェック、僕はちょっとショックでした」ガミー氏がぼそりと言った。「担当の人が“つむじに移ります”って言ったとたん、ものすごくはっきりと寂しくなったんです。そのう、髪の密度が」
「へえ。でもガミーさんはまだ若いし、髪ふさふさじゃないですか」
「まあ遺伝的には、さほど心配しなくてよさそうなんですけど。男はやっぱり気になりますよ」
そうかそうなのか。そういえば、“つむじに移ります”っていう部位の説明自体、私にはなかったなあ。ニーズの男女差か。
ちなみにこの日、髪の状態もすこぶる良くなった。すっかり気を良くした私はあれ以来、シャンプー&リンスがちょっとだけ丁寧になった。