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熊野古道敷地にレール 石垣も壊す JR西、無届け工事

2009年2月9日

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写真熊野古道に沿って築かれた猪垣。一部がモノラック敷設で壊されていた=和歌山県すさみ町和深川写真小型モノレール敷設で壊された猪垣を視察するJR西日本の辻子和歌山支社長(手前)=9日、和歌山県すさみ町和深川

 和歌山県すさみ町の世界遺産に登録されている熊野古道「長井坂」付近で、JR西日本のグループ会社が、機材などを運ぶ小型モノレール「モノラック」を敷設し、その際に古道沿いにある石垣を4.5メートルにわたって壊し、立ち木8本を伐採した。熊野古道は、現状を変更する場合、国や町の許可が必要だが、無届けだった。JR西日本和歌山支社の辻子義則支社長が9日、同町を訪れ謝罪した。

 同町などによると、この石垣はイノシシや鹿などの侵入を防ぐ「猪垣(ししがき)」(高さ約0.5メートル、幅0.8〜1メートル、長さ約100メートル)で、江戸時代以前に造られたとされる。

 地元住民から「熊野古道にレールが敷設されている」などという内容の連絡が6日に同町にあり、町職員が確認したところ、古道を横切るようにレールが敷かれているのを見つけたという。猪垣も一部で壊されていた。

 同支社は、JR紀勢線の防護ネットを設置する工事で、その資材運搬のためにモノラックを敷設したと説明している。5日に工事を始め、レール計110メートルのうち、6日までに72メートルを設置したという。同支社は「事前にインターネットなどで調べたが、世界遺産のエリアに該当するとは思わなかった」としている。

 辻子支社長は「世界遺産という重要な財産を壊して申し訳ない」と謝罪。橋本明彦町長は「非常に遺憾。可能な限り原状回復に協力してほしい」と話した。

 長井坂付近では08年秋、国土交通省紀南河川国道事務所の測量事業で、熊野古道のバッファーゾーン(緩衝地帯)の木が無許可で伐採されたことが発覚し、問題になっている。

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