山陽・九州新幹線で使用される最新型車両「さくら」=15日午後、兵庫県のJR姫路駅、中里友紀撮影
報道陣に公開された最新型車両「さくら」のグリーン車内=15日、JR姫路駅、中里友紀撮影
テーブルや手すりに木材が使われている「さくら」の指定席車内=15日、中里友紀撮影
座席番号の点字がついた座席の案内板=15日、中里友紀撮影
バリアフリー仕様の「さくら」の多目的トイレ=15日午後、中里友紀撮影
来年3月の九州新幹線・鹿児島ルートの全線開通に合わせ、新大阪―鹿児島中央間を直通運転する新型車両「さくら」が15日、姫路―博多間で試運転した。JR西日本と九州は、女性専用トイレやパウダールーム、航空機のファーストクラスを意識した座席などを設けた車内を報道各社に公開した。
さくらはN700系をベースにした8両編成。九州新幹線の区間には急傾斜のトンネルが複数あり、失速しないよう8両すべてにモーターを積んでいる。山陽区間を最高時速300キロ、九州区間を260キロで走行し、新大阪と熊本を約3時間20分、鹿児島中央を約4時間で結ぶ予定。運賃・特急料金は未定だが、新大阪から熊本は1万6千円、鹿児島は1万8千円前後になる見込み。
内装のテーマは「和」。座席のテーブルやひじ掛けには木材を使うなど、日本家屋の雰囲気を再現した。従来の新幹線と大きく異なるのが座り心地で、グリーン車は枕やレッグレストを装備。指定席は「ひかりレールスター」で人気の左右2列ずつの配置で、深いリクライニング機能をもたせた。グリーン車と指定席には、各座席の手すりに点字で座席番号を示した。
JR西が実施したアンケートで要望が多かった女性専用トイレと三面鏡などを備えたパウダールームを新設し、女性の旅をサポートする。(小河雅臣)