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「男前」新幹線500系、東海道から引退へ 来春にも

2009年1月26日

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写真東京駅で出発を待つ新幹線500系車両写真東海道新幹線の最新車両N700系=JR東海提供

 日本で初めて時速300キロでの営業運転を実現した新幹線500系車両が、来春にも東海道区間(東京―新大阪)から姿を消す見通しになった。開発したJR西日本の関係者から「男前」とも称されるスマートな形だが、速さにこだわったスマートさがかえってあだとなった。山陽区間(新大阪―博多)での運転は続く。

 500系は1997年3月に山陽区間の「のぞみ」としてデビュー。姫路駅より西で当時世界最速タイとなる時速300キロを出し、山陽区間の平均速度242.5キロなどはギネスブックに載った。東海道区間にはこの年11月に乗り入れた。

 空気抵抗の軽減を追求したくさび形の先頭車両とほっそりとした車体は、鉄道ファンから人気を集めている。「特に子どもの人気がすごい。彼らが撮る写真に、運転台から一緒に写るのが誇らしかった」と運転経験のあるJR社員は話す。

 だが、自慢のデザインで切り捨てた部分が、当初から難点と言われてきた。

 先頭車両の全長27メートルのうちくさび部分が15メートルを占めるため、座席はほかの車種より12席少ない。ほかの車種の故障で500系が代替車になると、指定席をとったのに座れない乗客が出かねない。くさび部分の影響で通常は1両の片側に二つある乗降扉が一つしかないことも、乗客には不便だ。「使い回しの悪さが東海道で最も嫌われた理由」と証言する関係者もいる。

 さらに、円筒形の車体は特に窓際席で圧迫感と狭さを感じさせる。07年7月に登場した最新のN700系車両が居住性を重視し、箱形にしたのとは対照的だった。

 こんな実験結果もある。JR東日本は東北新幹線に投入する次世代車両で、500系に似たデザインも試作したものの結局はN700系似を採用した。トンネルに入る際に空気を圧縮する度合いが、N700系似の方が約10%少なく、トンネルの出口から出る「ドン」という衝撃音が小さくなるためだ。

 東海道・山陽区間では現在の主力の700系が91編成、N700系も11年度までに96編成が造られるのに対し、500系は9編成が造られたのみ。うち5編成が昨年12月から、山陽区間の各駅停車の「こだま」に転用されている。東京―博多間の「のぞみ」としては、現在は1日2往復が走るだけだ。(峯俊一平、鈴木剛志)

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