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おれんじ鉄道 来月5周年 ファン開拓

2009年2月12日

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写真ツアー参加者に人気駅弁を配るオレンジ色ジャンパーのスタッフ。車内が和んだ=1月16日、八代―川内を走る肥薩おれんじ鉄道車内

  八代と鹿児島の川内間約117キロを結ぶ第三セクター、肥薩おれんじ鉄道。九州新幹線の部分開業で切り離されたJR九州の在来線を引き継いでからこの3月で5年になる。経営はなお厳しいが、地道なファンづくりが進む。(具志堅直)

  ●人気駅弁を配布

  カタン、コトンという牧歌的な一両列車の音を聞きながら、八代駅から南へ約10キロ。日奈久温泉を過ぎるころ、視界が開けた。右手に八代海、左手に社名の由来となった柑橘(かんきつ)類の畑が広がる。

  「晩白柚(ばんぺいゆ)に甘夏みかんのデコポン。いろんな畑が見えます」。1月中旬、鹿児島県阿久根市の旅行会社が主催した肥薩おれんじ鉄道の1泊2日のモニターツアー。協力した八代市のNPO法人のガイドに、参加者は車窓から沿線風景へ目を細めた。

  テーマは「ココロもカラダも元気になる健康鉄道の旅」。初日は日奈久温泉で途中下車して放浪の俳人・種田山頭火ゆかりの路地裏を散策。車中で人気駅弁「鮎屋三代」に舌鼓を打ち、投宿した鹿児島県阿久根市では玄米や雑穀を主食にした郷土料理を味わった。特産のボンタンが浮かぶ湯船にもつかった。

  参加者は23人。福岡市内から来た主婦は「新婚旅行で通った路線だったので、一つひとつの風景を見ながら、あのころの思い出にひたりました。新幹線ではそうはいきませんね」と話した。「昭和を感じさせる懐かしい旅でした。今度はゆっくり楽しみたい」。そんな感想も多く寄せられたという。

  ●都市圏から客を

  肥薩おれんじ鉄道は熊本、鹿児島両県と沿線7市町などが出資して04年3月に開業した。当初は黒字スタートを見込んだが、運賃収入が伸びず、6億円余りの累積赤字を抱える。今期の売り上げも前期比で微減の見通しという。

  利用客の7割は通学生。少子化で利用客アップは容易ではない。ツアーをガイドしたネット八代の岡田敏代さん(60)は「四季折々の体験ができる企画を旅行社に提案していきたい」と、都市圏からの客の掘り起こしに意欲を示す。今回のツアーを機に、阿久根市など沿線のまちおこしグループとの連携も始まった。

  会社側も、5周年企画で需要の喚起をねらう。特製スイーツとテーブルマジック、焼酎とワインと津軽三味線……。ユニークな組み合わせを楽しむ4本のモニター列車を、2月末から八代―水俣間などで走らせる。経営を支える1口1万円のオーナー制度の導入も検討中だ。

  林浩一営業担当課長は「コツコツと着実にファンを増やしたい」と話している。

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