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佐久間レールパーク、見納め 11月に閉園

2009年10月16日

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写真大正から昭和のレトロな車両が並ぶ佐久間レールパーク。子ども連れも多い=浜松市天竜区佐久間町写真飯田線の駅名が壁に掲げられた展示館では、大型のジオラマも人気だ

 昔懐かしい鉄道車両が並び、鉄道ファンの人気を集めてきた「佐久間レールパーク」が、11月1日に18年の幕を閉じる。JR東海唯一の車両展示施設として、飯田線の中部天竜駅(浜松市天竜区佐久間町)構内に1991年4月に開設された。名古屋港に11年春開館予定の「JR東海博物館(仮称)」に車両を移すためで、天竜川と山々に包まれた風情を名残惜しむように、開園日には多くの人が訪れている。

 米国製の電気機関車(1923年製造)や、流線形をした「モハ52形」(37年)、緑とオレンジ色の直流近郊形電車(62年)、特急「しなの」で使われた日本初の大出力気動車(68年)――。中部天竜駅の改札口を通って入る園内には大正から昭和に活躍した16車両と、特別展示中の現役ラッセル車が所狭しと並ぶ。

 青天に恵まれた今月3日の土曜。子ども連れの夫婦、初老の男性、若者グループらがそんな車両の間を行き交い、盛んにカメラのシャッターを切っていた。丸鼻の初代「0系」新幹線の運転席は、子どもたちに人気の場所だ。建物内の鉄道グッズやジオラマ、おもちゃコーナーも人であふれた。

 JR東海は08年5月、名古屋港金城ふ頭に、高速鉄道への歴史を振り返ったり、鉄道の体験ができたりする博物館(1万4千平方メートル)の建設を発表した。展示車両として、佐久間レールパークの10両を含め、蒸気機関車からリニアモーターカーまで計36両が展示される予定だ。

 佐久間レールパーク(敷地5千平方メートル)は浜松市の中心部から車で約1時間半かかり、冬場を除く土・日・祝休日、大型連休、お盆にだけ開園する。入場料は12歳以上140円、6歳以上70円。飯田線利用者は無料で入れるが、普段の平日は訪れる人がいない。開園以来、今年3月末までの来園者数は69万2千人。

 それが閉園予定が知られてから、1日平均330人だった入園者が3.6倍の1200人に増えた。鉄道マニアだけでなく、初めて訪れる人も多いという。

 3日、大阪府豊中市から新幹線と飯田線を乗り継いで来た男性(19)は「そんなにメジャーじゃない車両までこれだけそろっているのは、すごい」と興奮気味。浜松市南区出身の女性(27)は「名古屋に移ってしまうと聞いて、ドライブをかねて来た。どれも乗ったことはないけれど、中に入れておもしろい」。藤枝市の男性(62)も「静岡県内にこういう施設があることを知らなかった。最後の思い出に撮影します」と、趣味というカメラを向けていた。

 人口5千人の地元、旧佐久間町にとって、年約3万人を集めた施設は貴重な観光資源。市を通じて存続を要望したが、かなわなかった。市関係者は「ここを目的にするリピーターも多かった。さびしい限りです」と惜しむ。

 閉園が秒読みになり、31日と11月1日はフィナーレイベントで無料開放される。(羽場正浩)

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